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適用先 SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications 15 SP2

10 ClamSAPを使用したマルウェアに対する保護

ClamSAPは、ClamAVマルウェア対策ツールキットをSAP NetWeaverおよびSAP Mobile Platformアプリケーションに統合します。ClamSAPは、ClamAVとSAP NetWeaver Virus Scan Interface (NW-VSI)の間をリンクする共有ライブラリです。SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications 15 SP2に付属しているClamSAPのバージョンは、NW-VSIバージョン2.0をサポートしています。

10.1 ClamSAPのインストール

  1. アプリケーションホストに、ClamAVとClamSAPのパッケージをインストールします。そのためには、次のコマンドを使用してください。

    tux > sudo zypper install clamav clamsap
  2. デーモンclamdを有効にする前に、マルウェアデータベースを初期化します。

    tux > sudo freshclam
  3. サービスclamdを開始します。

    tux > sudo systemctl start clamd
  4. 次のコマンドを使用してサービスclamdのステータスを確認します。

    tux > systemctl status clamd
    ● clamd.service - ClamAV Antivirus Daemon
    Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/clamd.service; enabled; vendor preset: disabled)
    Active: active (running) since Tue 2017-04-11 10:33:03 UTC; 24h ago
    [...]

10.2 SAP NetWeaverでのウィルススキャナグループの作成

  1. GUIを使用してSAP NetWeaverインストールにログインします。DDICまたはSAP*ユーザとしてログインしないでください。ウィルススキャナをcross-clientに設定する必要があるためです。

  2. トランザクションVSCANGROUPを使用してウィルススキャナグループを作成します。

    編集可能なテーブルを使用してビュー「スキャナグループ」を編集する
  3. ビューモードから変更モードに切り替えるには、Change View (ビューの変更) (ビューの変更)ボタンをクリックします。

    チェックマークをクリックして、This table is cross-client (このテーブルはクロスクライアントです)というメッセージを確認します。テーブルが編集可能になりました。

  4. 最初の空の行を選択します。Scanner Group (スキャナグループ)テキストボックスで、CLAMSAPVSIを指定します。Group Text (グループテキスト)で、CLAMSAPを指定します。

    Business Add-in (ビジネスアドイン)がオフになっていることを確認します。

    編集可能なテーブルを使用してビュー「スキャナグループ」を編集する
  5. フォームを保存するには、保存(保存)ボタンをクリックします。

10.3 SAP NetWeaverでのClamSAPライブラリの設定

  1. SAP NetWeaver GUIで、トランザクションVSCANをコールします。

  2. ビューモードから変更モードに切り替えるには、Change View (ビューの変更) (ビューの変更)ボタンをクリックします。

    チェックマークをクリックして、This table is cross-client (このテーブルはクロスクライアントです)というメッセージを確認します。テーブルが編集可能になりました。

  3. New entries (新しいエントリ)をクリックします。

  4. 必要に応じて、次のフォームに入力します。

    • Provider Type (プロバイダタイプ): Adapter (Virus Scan Adapter)

    • プロバイダ名: VSA_HOSTNAME (例: VSA_SAPSERVER)

    • Scanner Group (スキャナグループ): 10.2項 「SAP NetWeaverでのウィルススキャナグループの作成」で設定したスキャナグループの名前(例: CLAMSAPVSI)

    • サーバ: HOSTNAME_SID_INSTANCE_NUMBER (例: SAPSERVER_P04_00)

    • Adapter Path (アダプタのパス): libclamsap.so

    新しいエントリ: 追加されたエントリの詳細フォーム
  5. フォームを保存するには、保存ボタンをクリックします。

10.4 ClamSAPの実行

ClamSAPを実行するには、トランザクションVSCANに移動します。続いて[開始]をクリックします。

ビュー「ウィルススキャンプロバイダ定義」を変更する
図 10.1: ビューウィルススキャンプロバイダ定義を変更する

その後、ClamSAPとClamAVの詳細を含む概要が表示されます(図10.2「ClamSAPデータの概要」を参照)。

ClamSAPデータの概要
図 10.2: ClamSAPデータの概要

10.5 詳細情報

詳細については、プロジェクトホームページhttps://sourceforge.net/projects/clamsap/も参照してください。

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