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SUSE® Linux Enterprise Server for SAP Applicationsは、SAPのソフトウェア開発のための参照プラットフォームです。SAPアプリケーション用に最適化されています。このドキュメントでは、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsのインストールについて説明します。
SUSE Linux Enterprise High Availability Extensionは、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsの一部でもあります。
対象となる使用例は次のとおりです。
UnixからLinuxへのマイグレーションとプラットフォームの再構築
SAPアプライアンス
SAPクラウドの展開
SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsは、以降のセクションで説明されるソフトウェアコンポーネントとサービスで構成されます。図SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsのオファリングは、SUSEの他の製品でも利用可能なソフトウェアコンポーネントとサービス(緑色)およびSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsでのみ利用可能なソフトウェアコンポーネントとサービス(青色)の概要を示しています。
図1.1「SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsのオファリング」に示されているように、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsは、SUSE Linux Enterprise Serverがベースとなっていますが、SUSE Linux Enterprise High Availability Extension、インストールワークフローなどいくつかの追加のソフトウェアコンポーネントが含まれています。これらのソフトウェアコンポーネントについて以下に簡単に説明します。
現在のリリースはSUSE Linux Enterprise Server 15 SP3をベースとしています。SUSE Linux Enterprise Serverは、物理環境と仮想環境の両方でミッションクリティカルなコンピューティングに対応する非常に相互運用性の高いプラットフォームです。
SUSE Linux Enterprise High Availability Extensionは、柔軟な、ポリシーベースのクラスタリングのためのツールを提供し、SAPインスタンスとSAPデータベースバックエンドを管理するためのリソースエージェントを備えています。
SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsは、SUSE Linux Enterprise High Availability Extensionのコンポーネントと、SAP HANAスケールアップ、スケールアウト、およびトポロジ管理用の追加のリソースエージェントを使用したSAP HANAシステムレプリケーションをサポートします。また、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsには、クラスタセットアップを簡素化するYaSTウィザードが付属しています。
インストールワークフローは、SUSE Linux Enterprise ServerオペレーティングシステムとSAPアプリケーション両方のガイド付きインストールパスを提供します。このワークフローは、補足メディアを使用してサードパーティベンダーが拡張できます。詳細については、2.4項 「インストールワークフローの概要」を参照してください。
ClamSAPは、ClamAVマルウェア対策ツールキットをSAP NetWeaverおよびSAP Mobile Platformアプリケーションに統合して、クロスプラットフォームの脅威検出を可能にします。
さらに、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsには、firewalld
と統合されたパッケージHANA-Firewall
が用意されています。これにより、できるだけ簡単にSAP HANAをセキュリティ保護するための事前構成されたセットアップおよびルールが提供されます。
基盤となるオペレーティングシステムを強化する方法については、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsリソースライブラリ: https://www.suse.com/products/sles-for-sap/resource-library/を参照してください。そこで、『OS Security Hardening for SAP HANA』というドキュメントを見つけてください。
sapconf
によって提供されるシステムチューニングプロファイルを使用すると、SAPで推奨するようにシステムを自動的かつ包括的にチューニングできます。
cryptctl
では、LUKSを使用して機密ディレクトリを暗号化できます。暗号化キーは、お客様の構内にある中央サーバに配置されます。暗号化されたパーティションは、予期しない再起動後に自動的に再マウントされます。
SAPアプリケーションのソフトウェア依存関係の作業を簡素化するため、SUSEでは固有のアプリケーションに関連する依存関係RPMパッケージを組み合わせたパターンを作成しました。
ClusterTools2
では、Corosync/pacemaker
クラスタの設定と管理に役立つツールが用意されています。
この章はインストールの計画に役立つため、注意してお読みください。要件を一覧表示しており、システムに関するデータを収集するのに役立ちます。
このセクションでは、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsのインストールの最低ハードウェア要件を一覧表示し、特定のSAPソフトウェアの想定されるハードウェア要件に関する基本的なガイダンスを示します。SAPソフトウェアのハードウェア要件の最新情報については、https://service.sap.com/sizingにある公式サイジングガイドラインを参照してください。
Intel 64/AMD64
IBM POWER 8 (PowerVM搭載)
IBM POWER 9 (PowerVM搭載)
SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsには、システムボリュームに対して最低41GB(スワップなし)のハードディスク容量が必要です。それに加えて、スワップパーティション用に適切なハードディスク容量を予約します。
SAP NetWeaverなどのSAPアプリケーションをインストールするには、アプリケーションの/data
パーティションのオペレーティングシステムに必要なスペースのほか、最低200GBの空きディスク容量が必要です。
SAP HANAをインストールするには、次のいずれかが必要です。
SAP BusinessOne認定マシン
SAP HANA TDI (Tailored Datacenter Integration)の要件を満たす互換性のあるマシン。つまり、オペレーティングシステムに必要な容量のほか、次の空きディスク容量が必要です。
パーティション/usr/sap
用に52GBの空きディスク容量
SAP HANAデータ用の3つのパーティションの容量: /hana/data
(RAMと同じサイズ)、/hana/log
(RAMと同じサイズで最大512GB)、および/hana/shared
(RAMと同じサイズで最大1TB)。
SAP HANA TDIストレージ要件の詳細については、次を参照してください。
https://www.sap.com/docs/download/2015/03/74cdb554-5a7c-0010-82c7-eda71af511fa.pdf
SUSE Linux Enterprise Serverオペレーティングシステムそれ自体には、CPUコアあたり最低1024MBの合計RAMまたは最低512MBのRAM(どちらか高いほうを選択)が必要です。
インストールするSAPソフトウェアには追加のRAMが必要です。
SAP HANAをインストールするには、マシンに最低24GBのRAMが必要です。
SAP HANAのハードウェア設定に関する詳細については、『SAP Note 1944415: Hardware Configuration Guide and Software Installation Guide for SUSE Linux Enterprise Server with SAP HANA and SAP Business One』(https://launchpad.support.sap.com/#/notes/1944415)を参照してください。
パーティショニングに関する詳細については、2.6項 「パーティショニング」を参照してください。
以前のSLE製品と異なり、SLE 15 SP3製品ライン全体を単一インストールメディアであるSLE 15 SP3オンラインメディア1
からインストールできます。ネットワークにアクセスまたは登録しないでインストールする場合は、SLE 15 SP3フルメディア1
イメージをダウンロードします。両方のISOイメージはhttps://download.suse.com/から入手できます。
物理DVDにイメージを書き込むか、リムーバブルフラッシュディスクにコピーします。ディスクのサイズが目的のイメージに対して十分であることを確認します。仮想マシンにインストールするときは、仮想DVD-ROMデバイスを使用します。
次のコマンドを使用して、インストールイメージのコンテンツをリムーバブルフラッシュディスクにコピーします。
tux >
sudo
dd if=IMAGE of=FLASH_DISK bs=4M && sync
IMAGEをインストールメディアイメージファイルへのパスに置き換えて、FLASH_DISKをフラッシュデバイスに置き換えます。
SUSE Linux Enterprise Serverのマイグレーションパスは、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsのマイグレーションパスと同じです。詳細については、https://documentation.suse.com/sles/html/SLES-all/cha-upgrade-paths.htmlにある『アップグレードガイド』を参照してください。
SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsのインストールワークフローは、次のステップで構成されます。
オペレーティングシステム(SUSE Linux Enterprise Server)のインストール。3.1項 「インストールワークフローの使用」を参照してください。
SAPインストールウィザード、パート1: すべての必要なSAPメディアをローカルディスクにコピーするか、使用する共有ストレージメディアを選択する。4.2項 「SAPインストールウィザードの使用」、特にステップ 1を参照してください。
SAPインストールウィザード、パート2: ユーザにインタラクティブにクエリを実行して、実際のインストールのすべてのパラメータを収集する。4.2項 「SAPインストールウィザードの使用」、特にステップ 10を参照してください。
SAPインストールウィザード、パート3: SAPインストーラを実行する。4.2項 「SAPインストールウィザードの使用」、特にステップ 13を参照してください。
これらのステップのほとんどは各ステップ後すぐに実行する必要がないため、システムのインストール方法に柔軟性があります。これは、最初のステップとして単一のインストールを準備し、そこから続行できることを意味します。例:
オペレーティングシステム(SUSE Linux Enterprise Server)のみをインストールします。
あるいは、
オペレーティングシステム(SUSE Linux Enterprise Server)をインストールし、SAPメディアをコピーして、SAPインストールパラメータを収集します。
次に、ディスクイメージを作成して、それらを他のシステムにコピーし、SAPインストールパラメータを調整します。最後に、各マシンの個別のインストールを終了します。
SUSE Linux Enterprise Serverのインストールには、すべての物理サーバについて次のデータが必要です。
ホスト名、ドメイン、IPアドレス、サブネットマスク、ドメイン検索リスト(DNS)、名前サーバのIP、ゲートウェイ用IPなどの、ネットワーク設定パラメータ
SUSE Linux Enterprise Serverインストール用の管理者(root
)パスワード
SAPアプリケーションのインストールでは、通常、次のものを指定する必要があります。
SAP SID
SAPインスタンス番号
SAPアプリケーションのパスワード
インストールするSAPアプリケーションによって、T-Shirt Sizingや仮想ネットワーキング用のパラメータなど、より多くのパラメータが必要な場合があります。
SAP HANAのインストールでは、次を指定する必要があります。
SAP SID
SAPインスタンス番号
マルチテナントデータベースコンテナ(MDC)を有効にするかどうか。SAP HANAのマルチテナントサポートにより、1つのSAP HANAインストールとして実行される複数のデータベースを使用できます。(SAP HANA MDCを使用するには、SAP HANA Life Cycle Managerが必要です。)
シングルテナントインストールの場合は、
を選択します。
1人のSIDadm
ユーザによって管理するマルチテナントインスタンスの場合は、 を選択します。
各データベースが独自のSIDadm
ユーザを持つ管理対象のマルチテナントインスタンスの場合は、 を選択します。
SAP HANAデータベースのパスワード
SAPソフトウェアの詳細については、https://help.sap.comとhttps://support.sap.comにあるSAPドキュメントを参照してください。
SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsは、次の2つのステージでパーティショニングテーブルを作成します。
オペレーティングシステムのパーティショニング(ステージ1) (オペレーティングシステムのインストール中)
SAPシステムのパーティショニング(ステージ2) (SAP製品のインストール中)
オペレーティングシステムのインストール中に、オペレーティングシステムのパーティションが作成されます。
/dev/system
という名前の論理ボリュームグループ(LVG)が作成されます。このLVGには次の2つの論理ボリューム(LV)が含まれます。
/dev/system/root
: デフォルトで60GB、オペレーティングシステムとSAPメディアを考慮
/Dev/system/swap
: デフォルトで2GB、小さいサイズは設定しない。『SAP Note 2578899: SUSE Linux Enterprise Server 15: Installation notes』(https://launchpad.support.sap.com/#/notes/2578899)も参照してください。
また、boot
またはUEFIパーティションが必要に応じて作成されます。
パーティショニングのこの部分は、オペレーティングシステムがインストールされた後でのみ作成できます。これは、パーティションが、再起動後のインストールワークフローまたは実行中のシステムのいずれかで作成されることを意味します。
インストールする製品および特定のユースケースによって、必要なハードディスク容量が異なる可能性があります。
次のセクションでは、基本オペレーティングシステムのインストール手順について説明します。インストールワークフローを使用すると、ローカルインストールメディアを使用するか、ネットワークを介してインストールできます。または、AutoYaSTを使用してインストールできます。
インストールワークフローは、SAPアプリケーション用に最適化された設定を使用したオペレーティングシステムのガイド付きインストールです。インストールワークフロー中に、SAPアプリケーションをインストールするかどうかを選択できます。その場合、SUSE Linux Enterprise Serverのインストールが完了したら、SAPインストールメディアを指定するように求められます。サードパーティの拡張機能をインストールするかどうかを選択することもできます。
このセクションでは、ローカルメディアからインストールを開始することを前提としています。
詳細については、2.4項 「インストールワークフローの概要」を参照してください。
このセクションでは、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsオペレーティングシステムのインストールについて説明します。
Oracleデータベースを後でインストールできるようにするには、まずSUSE Linux Enterprise Serverをインストールしてから、インストールをSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsに変換します。
これは、Oracleデータベースのインストーラで、特定のファイルが存在するかを照会するために必要です。これらのファイルのすべてがSLES-SAPインストールに含まれているわけではありません。
Intel 64/AMD64では、インストールメディアからブートします。ブートメニューから
を選択します。POWERでは、SUSE Linux Enterprise Serverのドキュメントの手順に従ってください。『導入ガイド』の「インストールの準備」パートの章、「IBM POWERへのインストール」(https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
初期オペレーティングシステムの起動時に、Escを押してブートメッセージを表示できます。このプロセスが完了したら、グラフィカルインストールワークフローが開始されます。最初のステップとして、インストールワークフローはそれ自体のアップデートを確認します。その後、インストールが開始できるようになります。
でデフォルトのシステム言語を選択します。
で、適切なキーボードレイアウトを選択します。選択したレイアウトが物理キーボードに一致しているかどうかをテストするには、 テキストボックスを使用します。
SLE 15 SP3では、製品ライン全体に単一のインストールISOを提供します。したがって、このページでインストールする製品を選択する必要があります。
で、 を選択します。
使用許諾契約に目を通してください。同意する場合は、
を選択します。 で続行します。同意しない場合は、
› でインストールをキャンセルします。DHCPを介した自動ネットワーク設定が失敗すると、
画面が開きます。代わりに
画面が表示される場合は、ネットワーク接続が機能しています。ネットワーク設定を変更するには、 をクリックします。ネットワークを設定し終えたら、
で続行します。SAPで提供されているドキュメントどおりに、ネットワーク接続を設定してください。
ネットワーク設定については、 『管理ガイド』の「ネットワークの基礎」の章のセクション、「YaSTによるネットワーク接続の設定」 (https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
画面で、 と を入力します。登録が正常に完了しないと、製品アップデートとテクニカルサポートの資格が受け取れません。
で続行します。
インストールのこのステップでシステムを必ず登録してください。登録をしないと、最小限のSLEシステムしかインストールされず、アップデートの通知は受け取れません。
インストール中にネットワークにアクセスせずに完全な(ただしアップデートされていない) SLES-SAPシステムをインストールするには、https://download.suse.comからのSLE 15 SP3パッケージISOイメージを使用してください。次に、このページで を選択して、次のページでアドオン製品としてSLE 15 SP3パッケージISOイメージを選択します。
更新リポジトリを有効にするかどうか尋ねられたら、
を選択します。システムが正常に登録されたら、YaSTでSUSE Customer CenterからSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsで使用可能なモジュールが一覧表示されます。デフォルトでは、最も一般的なケースが選択されています。追加のモジュールを有効にするには、そのエントリを有効にします。
これ以降の手順では、
を選択することで、インストールプロセスのどの画面からでもリリースノートを参照できます。で続行します。
「リポジトリ」)をSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsに追加できます。このようなアドオン製品には、ご使用のシステム用のサードパーティの製品や、ドライバまたは追加ソフトウェアなどがあります。
ダイアログを使用して、SUSE Customer Centerで提供されていない他のソフトウェアソース(を選択します。システムの役割は、選択したシナリオに合わせてシステムを調整する事前定義済みの使用例です。SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsの場合、次のいずれかを選択できます。
: デフォルト。ほとんどの状況に推奨されます。このシステムの役割には、次のプロパティが含まれています。
SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsのインストールウィザードのサポート。
RDPアクセス(「リモートデスクトッププロトコル」)の有効化。
特別なパーティショニング推奨事項の提供。
「SUSE Linux Enterprise Serverのインストール」 (https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
: 固有なケースで必要になる場合があります。このインストールパスについては、このドキュメントでは説明していません。このインストールパスの詳細については、 『インストールクイックスタート』のセクション、固有の使用例(高可用性、テキストモード、最小、およびKVM/XEN仮想化ホスト)用に追加のシステムの役割を使用できます。
で続行します。
次のオプションを有効にするかどうかを選択します。
システムとともにSAPアプリケーションをインストールするには、
を有効にします。このマシンへのRDPアクセス(リモートデスクトッププロトコル)を有効にするには、
を有効にします。
ボリューム/dev/system/root
と/dev/system/swap
に対して提案されるパーティション設定を確認します。ボリューム/dev/system/data
は2.6項 「パーティショニング」で説明されているように、後で作成されます。
提案される設定を変更せずに受け入れるには、
で続行します。システムで使用する時計とタイムゾーンを選択します。時刻を手動で調整したり、時刻同期用のNTPサーバを設定したりするには、「YaSTによるインストール」の章のセクション、「時計とタイムゾーン」(https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
を選択します。詳細については、『導入ガイド』ので続行します。
システム管理者アカウント(root
と呼ばれる)のパスワードを入力し、 でパスワードを繰り返します。 テキストボックスを使用して、すべての特殊文字が正しく表示されているか確認できます。
SSHログインを介してパスワード不要認証を有効にする場合は、root
ログインを完全に無効にする場合は、鍵のみをアップロードし、rootパスワードは指定しないでください。この場合、システム管理者としてのログインは、それぞれの鍵を使用したSSH経由でのみ可能です。
詳細については、『導入ガイド』の「YaSTによるインストール」の章のセクション、「システム管理者root向けパスワード」(https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
で続行します。
root
のパスワードは、決して忘れないでください
ユーザroot
には、すべての管理タスクを実行する権限があります。このパスワードがなければ、root
としてシステムにログインできません。ここに入力したパスワードを後で取得することはできません。
画面で、いくつかの提案されるインストール設定を確認し、必要に応じて変更できます。各設定は現在の設定とともに表示されます。設定の一部を変更するには、適切なヘッドライン、他の下線付きアイテムをクリックします。
必要なシステム設定を完了したら、
をクリックします。インストールプロセスが完全または部分的にディスク上の既存のデータを上書きします。
インストールの確認ボックスで、
をクリックします。オペレーティングシステムのインストールが完了したら、システムは自動的に再起動します。
システムのインストール準備のみを選択した場合、システムはデスクトップログイン画面から起動します。
SAPアプリケーションを直ちにインストールすることを選択した場合、インストールは再起動後に続行します。第4章 「SAPアプリケーションのインストール」に進んでください。
このセクションでは、SAPから受け取ったSAPメディアセットのインストールについて説明します。
これらの最初のステップは、インストールワークフロー中にのみ関連します。
システムがブートすると、
画面が表示されます。 で続行します。画面が開きます。これにより、ネットワーク設定を変更することができます。
ネットワークを設定し終えたら、
で続行します。SAPアプリケーションのドキュメントに従って、ネットワーク接続を設定してください。
ネットワーク設定については、 『管理ガイド』の「ネットワークの基礎」の章のセクション、「YaSTによるネットワーク接続の設定」 (https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
(次の画面が読み込まれる間、
画面が数秒間、再び表示される場合があります。)以下のいずれかのオプションを選択してください。
SAPアプリケーションをインストールし、他のシステムにSAPインストールルーチンを提供するサーバとしてシステムを設定できます。
4.2項 「SAPインストールウィザードの使用」に進んでください。
SAP BusinessOne認定ハードウェア上にSAP HANAファイルシステムを作成します。
ご使用のマシンが2.1項 「ハードウェア要件」で詳しく説明されるSAP HANAのハードウェア要件を満たしていることを確認してください。満たしていない場合、このオプションは、新しいファイルシステムを作成せず、インストールワークフローはこの時点で終了します。
SAPアプリケーションをインストールせず、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsのログイン画面に進みます。
で続行します。
SAPインストールウィザードを使用して、SAP NetWeaverシステム(データベースを含む)またはSAP HANAシステムをインストールします。
他のSAPアプリケーションをインストールしたり、より高度なSAP HANAセットアップを作成したりするには、このウィザードではなく、SAPによって提供されるインストール方法のいずれかを直接使用してください。
このプロセスは、インストールワークフロー中に表示されるとおりに文書化されています。ただし、インストール済みシステムで使用可能なYaSTモジュール
にも適用されます。SAPインストーラを起動するには、デスクトップから
› › の順に選択し、YaSTコントロールセンターで › を選択して続行します。
SAPインストールウィザードの設定は/etc/sysconfig/sap-installation-wizard
で指定され、文書化されています。ニーズに応じてそれを変更できます。
図4.1「SAPインストールマスタの場所」)を指定します。場所はローカル、リムーバブル、またはリモートインストールソースのいずれかです。
画面で、 (ドロップダウンボックスから適切なオプションを選択します。テキストボックスで、次の表に示す形式に従って、ソースへのパスを指定します。
オプション |
説明 |
パスの形式 |
---|---|---|
「ローカルソース」 | ||
|
ローカルディレクトリ |
|
「リムーバブルソース」 | ||
|
ローカルに接続されたハードディスク |
|
|
USBマスストレージデバイス |
|
|
CDまたはDVD |
|
「リモートソース」 | ||
|
NFS共有 |
|
|
SMB共有 |
|
以前にインストールサーバからSAPアプリケーションをインストールした場合、またはインストールサーバとしてシステムを設定した場合、インストールマスタのプロバイダとしてそのサーバを直接選択することもできます。これを行うには、
の下のドロップダウンボックスを使用します。で、次のオプションから選択します。
このオプションを使用して、インストールパラメータを設定しますが、実際のインストールは実行しません。このオプションを使用すると、SAPインストーラ(SAPinst)は実際のSAP製品のインストールを実行しないで停止します。ただし、以降の手順はすべて適用されます。
このシステムを他のSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsシステムのインストールサーバとして設定します。このインストールサーバにコピーされるメディアは、NFSを介して提供され、サービスロケーションプロトコル(SLP)を介して検出できます。
で続行します。
SAPインストールウィザードは、インストールマスタをローカルディスクにコピーします。選択したインストールマスタのタイプによって、インストールは異なる方法で続行されます。
SAP HANAデータベースをインストールする場合は、ステップ 8にスキップします。
SAP NetWeaverアプリケーションをインストールする場合は、次の手順に進みます。
画面で、インストールする追加のインストールメディアの場所を指定します。これには、SAPカーネル、データベース、データベースエクスポートが含まれます。
追加のインストールメディアへのパスを指定します。パスの指定の詳細については、表4.1「メディアソースのパス」を参照してください。
追加のインストールメディアはコピーしない。追加のインストールメディアが必要ない場合、または追加のインストールメディアをCD/DVDやフラッシュディスクなどのソースから直接インストールする場合は、このオプションを選択します。
SAP製品に追加のインストールメディアが必要であるにもかかわらずこのオプションを選択する場合は、後でSAPインストーラ(SAPinst)に関連するパスを提供する必要があります。
で続行します。
インストールメディアをコピーすることを選択する場合、SAPインストールウィザードはローカルハードディスクに関連するファイルをコピーします。
インストールメディアをコピーした後で、追加のインストールメディアを準備するかどうかを尋ねられます。これを行うには、ステップ 3の手順に従います。
をクリックします。次に、これを行わない場合は、
をクリックします。画面の の下で、製品をインストールする方法を選択します。
そのデータベースを含むSAPアプリケーションをインストールします。
標準製品に機能を追加するエンジン: SAP TREX、SAP Gateway、およびWeb Dispatcher。
複数のサーバに分散されたSAPアプリケーション。
高可用性セットアップでのSAP NetWeaverのインストール。
SAPシステムID、データベースID、インスタンス番号、ホスト名など、さまざまなシステムプロパティを変更できます。これを使用して、同じ製品を異なるシステムに非常に類似した設定でインストールできます。
、 、または を選択した場合、追加で でバックエンドデータベースを選択します。
で続行します。
画面が表示されます。表示される製品は、SAPから受け取ったメディアセットとインストールマスタによって異なります。リストから、インストールする製品を選択します。
で続行します。
補足メディアまたはサードパーティメディアをコピーするかどうかを尋ねられます。これを行う場合は、ステップ 3の手順に従います。
をクリックして、これを行わない場合は、
をクリックします。どちらのタイプの配信メカニズムでも、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsメディアの一部でもなく、SAPのメディアセットの一部でもないソフトウェアをインストールできます。ただし、配信メカニズムは異なります。
補足メディア/サードパーティメディアは、インストールウィザードとカスタムインストールスクリプトの作成を許可するAutoYaSTファイルを使用してインストールされます。
追加のソフトウェアリポジトリは、購読したままにするRPMパッケージリポジトリです。これは、サードパーティメディアのアップデートと定期的なシステムアップデートを受信することを意味します。
「ソフトウェアをインストールまたは削除する」の章のセクション、「ソフトウェアリポジトリの追加」(https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
画面では、さらにソフトウェアリポジトリを追加できます。たとえば、RPMとしてパッケージ化されたアドオン用。これを実行するには、 をクリックします。リポジトリの追加の詳細については、『導入ガイド』ので続行します。
この時点で、SAPインストールに必要なすべてのデータが/data/SAP_CDs
にコピーされています(コピープロセスをスキップすることを選択した場合を除く)。各インストールメディアは個別のディレクトリにコピーされます。たとえば、次のようなディレクトリ構造があります。
tux >
ls /data/SAP_CDs
742-KERNEL-SAP-Kernel-742
742-UKERNEL-SAP-Unicode-Kernel-742
RDBMS-MAX-DB-LINUX_X86_64
SAP-NetWeaver-740-SR2-Installation-Export-CD-1-3
SAP-NetWeaver-740-SR2-Installation-Export-CD-2-3
SAP-NetWeaver-740-SR2-Installation-Export-CD-3-3
/data/SAP_CDs
は、/etc/sysconfig/sap-installation-wizard
設定ファイルで指定されているデフォルトのディレクトリです。
インストールする製品に応じて、1つ以上のダイアログが、インストールするSAPアプリケーションのいくつかの設定パラメータの値を指定するよう要求します。
SAPによって提供されたドキュメントの説明に従って、値を指定します。設定パラメータのヘルプも、ダイアログの左側に表示されます。詳細については、2.5項 「インストールに必要なデータ」を参照してください。
1つ(または複数)のフォームに入力し、
で続行します。完了したら、SAPインストールウィザードは追加のソフトウェアパッケージをダウンロードします。
インストールを続行するか、または別のSAP製品をインストールする準備をするかを尋ねられます。別のSAP製品を準備することを選択する場合は、この手順の初めから開始します。
SAP HANAの認定を受けておらず、SAP HANA TDI (Tailored Datacenter Integration)用の最小ハードウェア要件を満たしていないシステムにSAP HANAをインストールする場合は、続行するかどうかを尋ねられます。このメッセージを予期せずに受信する場合は、2.1項 「ハードウェア要件」、およびhttps://service.sap.com/sizingにあるSAPのサイジングガイドラインを確認してください(情報にアクセスするにはSAP IDが必要です)。
それ以外の場合は、
で続行します。以降の手順は、インストールするSAPアプリケーションのタイプによって異なります。
SAP HANAデータベースをインストールする場合、さらに質問されることなく、SAP HANAがインストールされます。
SAP NetWeaverアプリケーションをインストールする場合、実際のインストールはSAPインストーラ(SAPinst)を使用して実行されます。数秒後、SAPインストーラが自動的に開きます。
SAPで提供されるドキュメントの説明に従って、SAPインストーラを実行します。ほとんどの設定パラメータはすでに正しく入力されています。
SAPアプリケーションのインストールが失敗する場合は、インストールログファイルを参照してください。/var/adm/autoinstall
にあります。失敗したインストールは、名前が.err
で終わるファイルに記録されます。
最後の画面は
です。
このインストールでAutoYaSTファイルを作成するには、/root/autoinst.xml
に配置されます。
をクリックします。
SAP HANAの公式ドキュメントでは、いわゆる「ニアゼロのダウンタイムアップグレードプロセス」について説明しています。YaSTモジュールは、このプロセスに基づいており、SUSEクラスタに関連する手順の一部を処理します。すべての手順が自動的に実行できるわけではありません。一部の手順は、SAP HANA管理者が手動で実行する必要があります。YaSTモジュールはプロセス中に通知します。
このYaSTモジュールはSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications 12 SP3以降のyast2-sap-haパッケージで入手できます。現在、このウィザードは「SAP HANAスケールアップパフォーマンス最適化」シナリオに対応するためにのみ準備されています。
アップグレードは次のタスクをカバーします。
次のように両方のノードにyast2-hana-updateパッケージをインストールします。
root #
zypper
install yast2-hana-update
インストール後、
に モジュールが見つかります。セカンダリノードで、
を起動して、 モジュールを開きます。YaSTモジュールで、前提条件を確認します。次の手順に進む前にこれらのすべての操作を完了してください。このウィザードは「HANAスケールアップパフォーマンス最適化」シナリオのみをサポートしていることに注意してください。
SAP HANAシステムをアップグレードするには、セカンダリノードを選択します。
インストールメディアの場所を選択します。
SAPメディアが配置される場所をポイントします。必要に応じて、
をオンにして、NFS共有とパスを指定します。SAP HANAバージョン1.0からバージョン2.0にアップグレードする場合は、
をオンにしてください。YaSTモジュールは以前のセカンダリノードから以前のプライマリノードに「PKI SSFSキー」をコピーします。詳細については、 ボタンを参照してください。
5.2項 「SAP HANAクラスタのアップグレード」に進んでください。
ウィザードによって生成されたアップデート計画を確認してください。
ウィザードには、自動と手動の2つの手順が示されます。この自動手順では、ウィザードはクラスタリソースを保守モードにしてから、自動手順で開始します。手動手順はSAP HANA固有で、SAP HANA管理者によって実行される必要があります。詳細については、公式のSAP HANAドキュメントを参照してください。
SAP HANAソフトウェアをアップデートします。
ウィザードは自動アクションを実行し、SAP HANA管理者がSAP HANAアップグレードを実行するまで待機します。
SAP HANAアップグレードを実行します。
プライマリ(リモート)ノードの計画を確認します。
SAP HANAアップグレードが実行された後で、ウィザードはアップデート計画を示します。この手順を続行すると、ウィザードによってプライマリノードがセカンダリノードになり、アップグレードの準備が整います。
この手順にはしばらく時間がかかる場合があることに注意してください。
5.3項 「アップグレードタスクの完了」に進んでください。
以前のプライマリノードをアップデートします。
この手順では--hdbupd_server_nostart
オプションに特別の注意を払います。
クラスタの以前の状態に復元します。
デフォルトで、ウィザードは以前のマスタをSAP HANAシステムレプリケーションのセカンダリとして登録します。システムレプリケーションを元の状態に戻したい場合は、
ボタンをクリックします。アップデートのサマリを確認します。
SAP HANAの元のバージョンと現在のバージョン、およびクラスタの状態を確認できます。
ウィザードがクラスタリソースのステータスアップデートより速い場合は、サマリに中間クラスタ状態が表示されます。クラスタ状態はUNDEFINED
またはDEMOTED
です。
これを解決するには、SAPHanaSR-showAttr
コマンドでクラスタステータスを再度確認し、以前のセカンダリノードがPROMOTED
状態になっていることを確認します。
詳細については、SUSEブログの投稿https://www.suse.com/c/how-to-upgrade-your-suse-sap-hana-cluster-in-an-easy-way/を参照してください。
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Copyright (C) 2000, 2001, 2002 Free Software Foundation, Inc. 51 Franklin St, Fifth Floor, Boston, MA 02110-1301 USA.この使用許諾書を一字一句そのままの複製および頒布することは許可されますが、変更は許可されません。
この利用許諾契約書の目的は、マニュアル、テキストブック、またはその他の機能的で有用な文書を、自由という意味で「フリー」にすることです。つまり、そのような文書を、変更の有無や商用非商用に関わらず、コピーまたは再配布する実効的な自由をすべての人々に保証することです。第二に、本利用許諾契約書は、作者または発行者が他者によって行われた変更について責任を負わないとともに、その著作物の功績が確保されるように意図されています。
本利用許諾契約書は、「コピーレフト」(著作物を自由に複製および改変できるようにすること)の一種であり、文書の派生著作物は、それ自体が同じ意味においてフリーでなければなりません。フリーソフトウェア向けに考慮されたコピーレフト利用許諾であるGNU一般公衆利用許諾契約書(GPL)を補足するものです。
弊社は、この利用許諾契約書をフリーソフトウェアのマニュアルに使用するために設計しました。それは、フリーソフトウェアにはフリーマニュアルが必要だからです。つまり、フリープログラムには、そのソフトウェアと同じ自由を提供するマニュアルが付属しなければなりません。ただし、本利用許諾契約書は、ソフトウェアマニュアルに制限されるものではありません。主題であるか否か、または印刷された本として発行されるか否かに関わらず、任意のテキスト著作物に使用することができます。本利用許諾契約書は、その目的が指示または参照に置かれている著作物に主に使用することを推奨します。
本利用許諾契約書は、この利用許諾の条項に従って頒布できることを定めた著作権者の通告が記載されている任意のメディアにおけるマニュアルまたは他の著作物に適用されます。そのような通告は、その著作物をここに記載されている条件に従って使用するための世界的な無償の利用許諾を無期限で付与します。次に示す「文書」は、そのような任意のマニュアルまたは著作物を指します。その公衆ユーザはいずれも被許諾者であり、「利用者」と呼ばれます。利用者は、著作権法に従った許可が必要になるような方法で著作物を複製、変更または頒布する場合に、利用許諾を受け入れます。
文書の「変更された版」とは、そのまま複製されるか、変更または別の言語に翻訳された(またはその両方)文書あるいはその一部を含んだ著作物のことです。
「二次セクション」は、文書の発行者または作者と文書の全体的な主題(または関連事項)との関係のみを示す文書の名前付き付録または前付け部分です。総体的な主題に直接関わる内容は含まれていません。(したがって、文書が部分的に数学のテキストブックになっている場合、二次セクションでは数学について説明されない場合があります)。関係には、主題または関連事項との歴史的なつながり、あるいはそれらに関する法的、商的、哲学的、倫理的、政治的位置付けが含まれる場合があります。
「不変セクション」は、文書が本利用許諾契約書の条件の下でリリースされる旨を述べている通告において、そのタイトルが不変セクションのものとして指定されている、ある特定の二次セクションです。セクションが、すでに説明した二次セクションの定義に一致しない場合は、不変として指定することはできません。文書には、不変セクションが含まれない場合があります。文書で不変セクションを特定しない場合、不変セクションは含まれません。
「カバーテキスト」とは、文書が本利用許諾契約書の条件の下でリリースされる旨を述べている通告において、表カバーテキストまたは裏カバーテキストとして列挙されている、ある一定の短い文章のことです。表カバーテキストは、最大で5語、裏カバーテキストは、最大で25語によって構成できます。
文書の「透過的な複製」とは、その仕様が一般の利用者にとって入手可能で、一般的なテキストエディタまたは一般的な描画プログラム(画素で構成される画像用)、あるいは広く使用されている図面エディタ(図面用)で文書を直接改訂するのに適した形式で表される機械可読の複製のことです。テキストフォーマッタへの入力またはテキストフォーマッタへの入力に適したさまざまな形式への変換に適していることも前提になります。読者による以後の変更を阻止または妨げるようにマークアップまたはマークアップのない状態が調整されている、他の点では透過的なファイル形式で行われた複製は、透過的な複製ではありません。イメージ形式は、相当量のテキストに使用されている場合、透過的ではありません。「透過的」ではない複製は、「不透明」と呼ばれます。
透過的な複製に適した形式として、マークアップのないプレーンなASCII、Texinfo入力形式、LaTeX入力形式、一般に取得可能なDTDを使用するSGMLまたはXML、標準に準拠したHTML、人為的変更用のPostScriptまたはPDFがあります。透過的なイメージ形式には、PNG、XCF、JPGが含まれます。不透明な形式には、独自のワードプロセッサのみで読み取りおよび編集を行える独自の形式、DTDまたは処理(またはその両方)ツールを一般に取得できないSGMLまたはXML、機械生成HTML、出力のみを目的として一部のワードプロセッサによって作成されるPostScriptまたはPDFが含まれます。
「タイトルページ」とは、印刷された本の場合、タイトルページ自体、および本利用許諾契約書でタイトルページに表示することが要求されるマテリアルを読みやすいように保持するために必要な以降のページのことを指します。そのようなタイトルページがない形式の著作物の場合、「タイトルページ」は、本文の開始部分に先行する、著作物のタイトルを最も顕著に表している部分の近くにあるテキストのことを指します。
「XYZという表題の付いた」セクションとは、そのタイトルが正確にXYZになっているか、またはXYZを別の言語に翻訳しているテキストに続いてカッコ付きのXYZが含まれている文書の名前付きサブユニットのことです。(ここで、XYZは、次に示すように、「謝辞」、「献辞」、「推薦」、「履歴」などの特定のセクション名を表します)。文書を変更するときに、そのようなセクションの「タイトルを保存する」とは、この定義に従って「XYZという表題の付いた」セクションが残されることを表します。
文書では、本利用許諾契約書が文書に適用される旨を述べている通告の付近に保証の放棄を含めることができます。保証の放棄条項は、本利用許諾契約書内の参照によって、保証の放棄に関してのみ組み込まれると見なされます。つまり、これらの保証の放棄条項がもつ可能性のある他のいかなる含意も無効であり、本利用許諾契約書の意味にまったく影響を与えません。
利用者は、商用か否かを問わず、任意のメディアにおいて文書を複製または頒布することができます。その際に、本利用許諾契約書、著作権表示、および本利用許諾契約書が文書に適用される旨を述べる利用許諾通告をすべての複製で再生し、本利用許諾契約書の条件に他のいかなる条件も追加しないことが前提条件になります。利用者は、技術的手段によって、作成または頒布する複製の読み込みまたはさらなる複製を妨げたり、制御したりすることはできません。ただし、複製と引き換えに対価を受け取ることができます。\'8f\'5c分に大量の複製を頒布する場合は、セクション3の条件に従う必要もあります。
すでに述べた同じ条件に従って複製を貸与したり、複製を公開したりすることもできます。
発行する文書の印刷した複製(または、通常、印刷したカバーをもつメディアに含まれた複製)が 100部を超え、文書の利用許諾通告でカバーテキストを必要とする場合は、すべてのカバーテキスト(表カバーの表カバーテキスト、裏カバーの裏カバーテキスト)を明瞭かつ読みやすく記載したカバーに文書の複製を同封する必要があります。また、両方のカバーでは、これらの複製の発行者として、利用者を読みやすい状態で明確に識別しなければなりません。表カバーには、フルタイトルを記述し、タイトルのすべての語が同等に目立つようにする必要があります。カバーには他のマテリアルを追加することもできます。カバーに限って変更を行った場合の複製は、文書のタイトルが保持されていて、これらの条件を満たしている限り、他の点に関してそのままの複製と見なすことができます。
いずれかのカバーで、必要なテキストが多すぎて、読みやすい状態に収まらない場合は、列挙されている最初の部分(問題なく収まる分)を実際のカバーに記載し、残りの部分を隣接ページに入れます。
文書の不透明な複製を100部以上公開または頒布する場合は、それぞれの不透明な複製とともに機械可読の透過的な複製を含めるか、それぞれの不透明な複製内あるいはその複製とともに、ネットワークの一般利用者が標準的な一般ネットワークプロトコルを使用して、追加マテリアルのない文書の完全な透過的複製をダウンロードするときにアクセスできるコンピュータネットワークの場所を明記する必要があります。後者のオプションを使用する場合は、不透明な複製の大量頒布を開始するときに\'8f\'5c分慎重な手順を取り、この透過的な複製が、その版の不透明な複製を最後に一般頒布した後(直接またはエージェントや小売業者を通じて)少なくとも1年間、指定した場所で継続的にアクセス可\'94\'5cとなるように配慮する必要があります。
大量の複製を再頒布する時点よりもかなり前に、文書の作者に連絡して、文書の更新版を提供する機会を与えることが要求されますが、必\'90\'7bではありません。
文書の変更された版を、すでに述べた第2項および第3項の条件に従って複製および頒布することができます。その際は、本利用許諾契約書に確実に従って、変更された版をリリースし、変更された版が文書の役割を担うようにして、その複製を所要する任意の利用者に変更された版の頒布および変更の利用許諾を与えることが前提になります。また、変更された版で次のことを行う必要があります。
タイトルページ(カバーがある場合はカバー上も含める)で、文書、および以前の版の文書(以前の版がある場合は、その旨、文書の履歴セクションに列挙する)と識別されるタイトルを使用します。前の版と同じタイトルは、その版の元の発行者が許可を与えた場合に、使用することができます。
タイトルページ上に、この要件から解放されない限り、変更された版において変更の著者としての責任を担う1人以上の人またはエンティティとともに、文書の筆頭著者を少なくとも5人、作者として列挙します(5人に満たない場合は、その筆頭著者のすべて)。
タイトルページ上に、変更された版の発行者の名前を、発行者として記載します。
文書のすべての著作権表示を保持します。
変更に関する適切な著作権表示を、他の著作権表示の隣に追加します。
著作権表示の直後に、本利用許諾契約書の条項に従って変更された版を利用するための許可を一般利用者に与える利用許諾通告を、次の補遺に示す形式で含めます。
その利用許諾通告に、不変セクションの全リスト、および文書の利用許諾通告で指定されている必須カバーテキストを保持します。
本利用許諾契約書の変更されていない複製を含めます。
「履歴」という表題のセクションを保持して、そのタイトルを保持し、タイトルページに記載されているとおりに、変更された版のタイトル、年度、新しい作者、発行者を少なくとも示す項目を追加します。文書に履歴というセクションがない場合は、そのタイトルページに記載されているとおりに文書のタイトル、年度、作者、発行者を示すセクションを作成し、前の文章に記載されているとおりに変更された版を示す項目を追加します。
文書の透過的な複製に一般利用者がアクセスできるように文書で指定されている場合は、そのネットワークの場所、およびその文書の基盤となった前の版に対応して文書で指定されているネットワークの場所を保持します。これらは、「履歴」セクションに配置することができます。文書自体よりも4年以上前に発行された著作物の場合、または参照されているその版の元の発行者が許可を与えている場合は、そのネットワークの場所を省略することができます。
「謝辞」または「献辞」という表題のセクションの場合は、そのセクションのタイトルを保持し、セクション内に、それぞれの貢献者謝辞またはその中の献辞(またはその両方)のすべての内容と意味合いを保持します。
文書のすべての不変セクションを保持し、そのテキストおよびタイトルを未変更のままにします。セクション番号またはそれと同等の要素は、セクションタイトルの一部と見なされません。
「推薦」という表題の任意のセクションを削除します。そのようなセクションは、変更された版に含めることはできません。
既存のセクションのタイトルを変更して、「推薦」という表題にしたり、タイトルが不変セクションと矛盾したりしないようにします。
保証の放棄を保持します。
変更された版に、二次セクションと見なされ、文書から複製されたマテリアルを含まない新しい前付けセクションまたは付録が含まれる場合は、これらの一部またはすべてを任意に「不変」として指定することができます。これを行うには、変更された版の利用許諾表示内で列挙されている不変セクションにそのタイトルを追加します。これらのタイトルは、他のすべてのセクションタイトルと異なっている必要があります。
「推薦」という表題のセクションを追加することができますが、その際は、変更された版のさまざまな当事者による推薦以外の要素が含まれていないことが前提になります。たとえば、校正者によるコメント、または文が標準的な信頼できる定義として組織によって承認されていることを示すという宣言文などが相当します。
表カバーテキストとしての最大5語の短い文、および裏カバーテキストとしての最大25語の短い文を、変更された版のカバーテキストのリストの終わりに追加できます。表カバーテキストの短い1文および裏カバーテキストの短い1文のみを、1つのエンティティが追加できます(またはエンティティによって行われた調整を通じて)。文書に、利用者または利用者が関わる同じエンティティによって行われた調整を通じて前に追加された同じカバーのカバーテキストがすでに含まれている場合は、別のものを追加することはできませんが、古いものを置き換えることができます。ただし、その古いものを追加した前の発行者から明示的な許可を得る必要があります。
文書の作者および発行者は、\'96\'7b利用許諾契約書により、その名前を得るために使用したり、変更された版の推薦を主張または暗示したりする許可を与えるものではありません。
文書は、すでに述べた変更された版に関するセクション4の条件に従って、本利用許諾契約書の下でリリースされた他の文書と結合することができます。その際は、その組み合わせの中に、元の全文書のすべての不変セクションを未変更のまま含めて、そのすべてを結合された著作物の不変セクションとしてその利用許諾表示に列挙し、そのすべての保証の放棄を保持することが前提となります。
結合された著作物には、本利用許諾契約書の複製を1つのみ含める必要があります。複数の同一の不変セクションは、単一の複製で置き換えることができます。同じ名前だが内容の異なる複数の不変セクションがある場合は、そのような各セクションのタイトルを固有なものにします。その際は、その終わりに、カッコ付きで、そのセクションの元の作者または発行者の名前(既知の場合)、あるいは固有の番号を追加します。不変セクションのリスト内のセクションタイトルには、結合された著作物の利用許諾表示の場合と同じ調整を加えます。
組み合わせでは、さまざまな元の文書の「履歴」という表題のセクションを結合して、1つの「履歴」というセクションを構築する必要があります。同じように、「謝辞」という表題のセクション、および「献辞」という表題のセクションも結合します。「推薦」という表題のすべてのセクションを削除する必要があります。
文書および\'96\'7b利用許諾契約書の下でリリースされた他の文書から成るコレクションを作成して、さまざまな文書に含まれる\'96\'7b利用許諾契約書の個々の複製を、コレクションに含まれる単一の複製で置き換えることができますが、他のすべての点での各文書のそのままの複製に関する\'96\'7b利用許諾契約書の規則に従うことが前提になります。
そのようなコレクションから単一の文書を抽出して、その文書を\'96\'7b利用許諾契約書に従って個々に頒布することができますが、その際は、\'96\'7b利用許諾契約書の複製を抽出した文書に\'91\'7d入して、その文書のそのままの複製に関するその他のすべての点で、\'96\'7b利用許諾契約書に従う必要があります。
文書またはその派生物を他の個別および独立した文書または著作物とともに、ストレージまたは頒布メディア内またはそのボリューム上に蓄積することを「集積」と呼びます。その場合は、個々の著作物の許可を超えてその蓄積の利用者の法的権限を制限することに、蓄積による著作権を使用しないことが前提になります。文書が集積に含まれる場合、本利用許諾契約書は、それ自体が文書の派生著作物ではない集積内の他の著作物に適用されません。
セクション 3のカバーテキスト要件が文書のこれらの複製に適用可能であり、文書が集積全体の半分に満たない場合は、文書のカバーテキストを、集積内の文書のカバー、または文書が電子形式の場合は、電子的な同等のカバーに配置することができます。それ以外の場合は、集積全体の印刷されたカバー上に表示する必要があります。
翻訳は一種の変更とみなされるため、セクション4の条件に従って文書の翻訳を配布することができます。不変セクションを翻訳で置き換えるには、著作権者からの特別な許可が必要ですが、これらの不変セクションの元のバージョンのほかに、一部またはすべての不変セクションの翻訳を含めることができます。本利用許諾契約書、文書内のすべての利用許諾表示、および保証の放棄の翻訳を含めることができますが、その際は、本利用許諾契約書の元の英語版、およびそれらの利用許諾表示と保証の放棄の元の版も含めることが前提になります。本利用許諾契約書、利用許諾表示、または保証の放棄の翻訳と元の版との間に不一致がある場合は、元の版が優先されます。
文書内のセクションに、「謝辞」、「献辞」、または「履歴」という表題が付いている場合は、そのタイトルを保持する(セクション1)ための要件(セクション4)により、通常は実際のタイトルを変更する必要があります。
利用者は、本利用許諾契約書に明示的に記載されている形態を除き、文書を複製、改変、二次利用許諾、および頒布してはなりません。別の方法で文書を複製、改変、二次利用許諾、または頒布しようとするのは無効であり、本利用許諾契約書の下で利用者の権利は自動的に消滅します。ただし、本使用許諾の下で利用者から複製物または権利を受領した関係者は、条項を遵守している限り、権利が消滅することはありません。
フリーソフトウェア財団は、GNUフリー文書利用許諾契約書(GFDL)の新版または改訂版を随時公表することがあります。そのような新版は、性格的には現行版と似たものになりますが、新たな問題や懸案事項に対応するために細部が異なる可能性があります。http://www.gnu.org/copyleft/を参照してください。
本利用許諾契約書の各版には、区別するための版番号が設定されます。文書に、それに適用される本利用許諾契約書の特定の版番号と「後継版」が指定されている場合、利用者は、選択によって、その指定された版の条項またはフリーソフトウェア財団から公開される後継版の条項(ドラフトではない)に従うことになります。文書に、本利用許諾契約書の版番号が指定されていない場合、利用者は、フリーソフトウェア財団からこれまでに公開された任意の版(ドラフトではない)を選択することができます。
Copyright (c) YEAR YOUR NAME. Permission is granted to copy, distribute and/or modify this document under the terms of the GNU Free Documentation License, Version 1.2 or any later version published by the Free Software Foundation; with no Invariant Sections, no Front-Cover Texts, and no Back-Cover Texts. A copy of the license is included in the section entitled “GNU Free Documentation License”.
不変セクション、表カバーテキスト、および裏カバーテキストがある場合は、「with...Texts」の行を次のように置き換えます。
with the Invariant Sections being LIST THEIR TITLES, with the Front-Cover Texts being LIST, and with the Back-Cover Texts being LIST.
カバーテキストのない不変セクションが含まれている場合、またはこの3つの他の組み合わせの場合は、その2つの代替要素を\'83\'7dージして状況に合わせます。
文書にプログラムコードの重要な例が含まれている場合は、GNU一般公衆利用許諾契約書(GPL)などの選択したフリー\'83\'5cフトウェアの利用許諾に従って、これらの例を平行してリリースし、フリー\'83\'5cフトウェアでのその利用を許可することを推奨します。