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SUSE Linux Enterprise Server 12 SP5

インストールクイックスタート

SUSE Linux Enterprise Server 12 SP5

発行日: December 11, 2023

システム要件を一覧にし、DVDまたはISOイメージからのSUSE Linux Enterprise Serverのインストールをステップごとに順を追って説明します。

SUSE® Linux Enterprise Server 12 SP5の新バージョンをインストールするには、次の手順に従います。このマニュアルでは、AMD64/Intel 64アーキテクチャにSUSE Linux Enterprise Serverをデフォルトインストールする方法について簡単に説明します。

1 SUSE Linux Enterprise Serverへようこそ

インストール手順と展開戦略の詳細については、に掲載されているSUSE Linux Enterprise Serverhttps://documentation.suse.com/のマニュアルを参照してください。

1.1 最小限のシステム要件

  • AMD64/Intel* EM64Tプロセッサ(32ビットプロセッサはサポートされません)

  • 512MBの物理RAM (1GB以上を推奨)

  • 3.5GBの空きディスク容量(3.5GB以上を推奨)

  • 800 x 600のディスプレイ解像度(1024 x 768以上を推奨)

1.2 SUSE Linux Enterprise Serverのインストール

マシンにLinuxシステムをインストールしていない場合、または既存のLinuxシステムを入れ替えたい場合、これらの手順を使用します。

  1. SUSE Linux Enterprise ServerのDVDをドライブに挿入し、コンピュータを再起動して、インストールプログラムを起動します。従来のBIOSが搭載されたマシンでは、以下に示すグラフィカルなブート画面が表示されます。UEFIが搭載されたマシンでは、若干異なるブート画面が使用されます。UEFIマシンのセキュアブートをサポートしています。

    インストーラの言語を変更するには、F2を押します。対応するキーボードレイアウトが自動的に選択されます。ブートオプションの変更の詳細については、Book “導入ガイド”, Chapter 6 “YaSTによるインストール”, Section 6.2.2.1 “従来のBIOSを備えたマシンのブート画面”またはBook “導入ガイド”, Chapter 6 “YaSTによるインストール”, Section 6.2.2.2 “UEFIを装備したマシンのブート画面”を参照してください。

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  2. ブート画面でインストールを選択して、Enterを押します。システムがブートし、SUSE Linux Enterprise Serverインストーラがロードされます。

  3. 言語およびキーボード配列は、ブート画面で選択した言語設定で初期化されています。必要に応じて、ここで変更します。

    ライセンス契約を読みます。これは、ブート画面で選択した言語で表示されます。ライセンス翻訳を利用できます。SUSE Linux Enterpriseをインストールするには、はい、ライセンスに同意しますをオンにして契約に同意する必要があります。次へで続行します。

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  4. システムの分析が実行されます。インストーラはストレージデバイスを検索し、他のインストール済みシステムの検出を試みます。インストールシステムの起動中にネットワークを自動的に設定できなかった場合、ネットワークの設定ダイアログが開きます。

    ネットワークインタフェースを少なくとも1つ設定すると、SUSEカスタマーセンター(SCC)でシステムを登録できるようになります。SCCアカウントに関連付けられている電子メールアドレスと、SUSE Linux Enterprise Serverの登録コードを入力します。製品のアップデートを入手したり、テクニカルサポートを利用したりするには、正しく登録されていることが前提条件になります。次へで続行します。

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    ヒント
    ヒント: インストール時に製品パッチをインストールする

    SUSEカスタマーセンターでSUSE Linux Enterprise Serverが正しく登録されている場合、インストール中に、利用可能な最新のオンラインアップデートをインストールするかどうかを尋ねられます。はいを選択すると、システムは、最新パッケージとともにインストールされ、インストール後にアップデートを適用する必要がなくなります。このオプションを有効にすることをお勧めします。

    注記
    注記: リリースノート

    これ以降の手順では、リリースノートを選択することで、インストールプロセスのどの画面からでもリリースノートを参照できます。

  5. システムが正しく登録されると、SUSEカスタマーセンターで利用可能な、SUSE Linux Enterprise Server用のモジュールと拡張機能がYaSTによって表示されます。このリストには、SUSE Linux Enterprise SDKのような無償のモジュールもあれば、有償の登録キーを必要とする拡張機能もあります。それぞれの説明を表示するには、そのエントリをクリックします。オプションで、インストールするモジュールまたは拡張機能をオンにして選択します。次へで続行します。

    拡張機能の選択
  6. アドオン製品ダイアログを使用して、SUSEカスタマーセンターで提供されていない他のソフトウェアソース(リポジトリ)をSUSE Linux Enterprise Serverに追加できます。このようなアドオン製品には、サードパーティの製品や、ご使用のシステム用のドライバまたは追加ソフトウェアなどがあります。

    ヒント
    ヒント: インストール中にドライバを追加する

    アドオン製品ダイアログを使用して、ドライバアップデートリポジトリを追加することもできます。SUSE Linux Enterpriseのドライバのアップデートはhttp://drivers.suse.com/に用意されています。これらのドライバは、SUSE SolidDriverプログラムを使用して作成されています。

    このステップをスキップする場合は、次へで続行します。スキップしない場合は、アドオン製品をインストールするをオンにします。メディアタイプ、ローカルパス、またはリポジトリをホストしているネットワークリソースを指定して、画面の指示に従います。

    リポジトリを記述するファイルを今すぐダウンロードするには、リポジトリの説明をダウンロードをオンにします。オフの場合、ファイルはインストールの開始後にダウンロードされます。次へで続行し、必要な場合はメディアを挿入します。製品のコンテンツによっては、追加のライセンス契約に同意しなければならない場合があります。次へで続行します。登録キーが必要なアドオン製品を選択した場合は、拡張機能とモジュールの登録コードページで登録キーを入力するよう求められます。

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  7. 要件に最適なシステムの役割を選択します。物理マシンまたは仮想ゲストの場合は、デフォルトシステムを選択します。他の仮想マシンを実行できる仮想化ホストの場合は、KVM Virtualization Host (KVM仮想化ホスト)またはXen Virtualization Host (Xen仮想化ホスト)を選択します。

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  8. システムによって推奨されたパーティションの設定を確認します。必要に応じて設定を変更します。次の選択肢があります。

    推奨設定の編集

    推奨設定のオプションを変更できます。ただし、提案されたパーティションレイアウト自体を変更することはできません。

    パーティション設定の作成

    推奨内容を適用するディスクを選択します。

    エキスパートパーティショナ

    エキスパートパーティショナを開きます。Book “導入ガイド”, Chapter 12 “高度なディスクセットアップ”, Section 12.1 “YaSTのパーティショナの使用”を参照してください。

    推奨設定を変更せずにそのまま使用する場合は、次へを選択して続行します。

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  9. システムで使用するとき計とタイムゾーンを選択します。時刻を手動で調整したり、時刻同期用のNTPサーバを設定したりするには、その他の設定を選択します。詳細については、Book “導入ガイド”, Chapter 6 “YaSTによるインストール”, Section 6.12 “時計とタイムゾーン”を参照してください。次へで続行します。

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  10. ローカルユーザを作成するため、ユーザのフルネームフィールドに姓と名を入力します。ユーザ名フィールドにログイン名を入力し、パスワードフィールドにパスワードを入力します。

    パスワードは8文字以上の長さとし、大文字、小文字、および数字を組み合わせる必要があります。パスワードは最長72文字で、大文字と小文字が区別されます。

    セキュリティ上の理由から、自動ログインは有効にない「ことを強くお勧めします。また、このパスワードをシステム管理者用のものとしても使用するも有効にしない で、インストールの次のステップで別個のrootパスワードを指定することをお勧めします。次へで続行します。

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  11. システム管理者(rootユーザと呼ぶ)のアカウントのパスワードを入力します。

    rootパスワードは忘れないようにしてください。ここで入力した後は、このパスワードを訂正することはできません。詳細については、Book “導入ガイド”, Chapter 6 “YaSTによるインストール”, Section 6.14 “システム管理者向けパスワードrootを参照してください。次へで続行します。

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  12. インストールの設定画面を使用して、推奨されているインストール設定を確認し、必要に応じて設定を変更します。各設定に対して現在の設定が表示されます。変更するには、見出しをクリックします。ファイアウォールやSSHなど一部の設定は、それぞれのリンクをクリックして直接変更できます。

    ヒント
    ヒント: リモートアクセス

    ここで変更可能な設定は、後で、インストールされたシステムから随時変更することもできます。ただし、インストール後すぐにリモートアクセスが必要な場合は、ニーズに合わせてセキュリティ設定を調整する必要があります。

    ソフトウェア

    ソフトウェアのデフォルトのスコープには、基本システムとX Window (GNOMEデスクトップを使用)が含まれます。ソフトウェアをクリックするとソフトウェアの選択およびシステムタスク画面が開き、パターンを選択または選択解除することでソフトウェアの選択内容を変更できます。各パターンには、特定の機能に必要なソフトウェアパッケージが多数含まれています(WebおよびLAMPサーバまたはプリントサーバなど)。インストールするソフトウェアパッケージに基づいてさらに細かく選択するには、詳細を選択してYaSTソフトウェアマネージャに切り替えます。詳細については、Book “導入ガイド”, Chapter 13 “ソフトウェアをインストールまたは削除する”を参照してください。

    起動

    このセクションにはブートローダの設定が表示されます。デフォルト値を変更するのは、本当に必要な場合のみにすることをお勧めします。詳細については、Book “管理ガイド”, Chapter 12 “ブートローダGRUB 2”を参照してください。

    Security (セキュリティ)

    CPU緩和策とは、CPUのサイドチャネル攻撃を回避するために展開されたソフトウェア緩和策のカーネルブートコマンドパラメータを示します。強調表示されたエントリをクリックして、別のオプションを選択してください。詳細については、Book “管理ガイド”, Chapter 12 “ブートローダGRUB 2” CPU緩和策を参照してください。

    外部ゾーン用に設定されているアクティブなネットワークインタフェースでは、デフォルトでファイアウォールが有効になっています。設定の詳細については、Book “Security and Hardening Guide”, Chapter 16 “Masquerading and Firewalls”, Section 16.4 “SuSEfirewall2”を参照してください。

    SSHサービスはデフォルトでは無効で、そのポート(22)は閉じられています。したがって、デフォルトではリモートからログインできません。これらの設定を切り替えるには、有効にするおよび開くをクリックします。

    Kdump

    Kdumpは、カーネルがクラッシュした場合に備えてメモリイメージ(コアダンプ)をファイルシステムに保存します。これにより、ダンプファイルをデバッグしてクラッシュの原因を特定できます。Kdumpはデフォルトで、事前設定済み、および有効になっています。詳細については、Book “System Analysis and Tuning Guide”, Chapter 17 “Kexec and Kdump”, Section 17.7 “Basic Kdump Configuration”を参照してください。

    Systemdのデフォルトのターゲットとサービス

    デフォルトでは、システムはネットワーク、マルチユーザ、およびディスプレイマネージャがサポートされたグラフィカルターゲットでブートします。ディスプレイマネージャ経由でログインする必要がない場合は、マルチユーザに切り替えます。

    システム

    システムをクリックして、詳細なハードウェア情報を参照します。表示される画面でカーネル設定を変更することもできます。詳細については、Book “導入ガイド”, Chapter 6 “YaSTによるインストール”, Section 6.15.8 “システム情報”を参照してください。

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  13. インストールの設定画面でシステムの設定を完了したら、インストールするをクリックします。ソフトウェアの選択内容によっては、インストールの確認画面が表示される前にライセンス契約に同意しなければならない場合があります。この段階では、システムはまだ変更されていません。もう一度インストールするをクリックすると、インストールプロセスが開始されます。

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  14. インストール中は、詳細タブに詳しい進行状況が表示されます。

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  15. インストールルーチンが完了すると、コンピュータが再起動され、インストールされたシステムが起動します。ログインしてYaSTを起動し、システムを微調整します。グラフィカルデスクトップを使用していない場合、またはリモートから作業している場合、ターミナルからYaSTを使用する方法については、Book “管理ガイド”, Chapter 5 “テキストモードのYaST”を参照してください。

2 保証と著作権

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