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SUSE Linux Enterprise Server 15 SP3

インストールクイックスタート

発行日: 2024 年 9 月 29 日

このクイックスタートでは、SUSE®Linux Enterprise Server 15 SP3のインストールについて順を追って説明します。

1 SUSE Linux Enterprise Serverへようこそ

サポートされているすべてのハードウェアプラットフォームに製品をインストールするには、次の手順に従います。インストールシステムが正常にブートしている(IPL処理されている)ことが前提になります。インストール手順と展開計画の詳細については、Book “導入ガイドを参照してください。インストールシステムのブート(IPL処理)に必要なプラットフォーム固有の準備については、上述のガイドの次の箇所を参照してください。

  • Book “導入ガイド”, Chapter 2 “AMD64およびIntel 64でのインストール”

  • Book “導入ガイド”, Chapter 3 “Arm AArch64でのインストール”

  • Book “導入ガイド”, Chapter 4 “IBM POWERへのインストール”

  • Book “導入ガイド”, Chapter 5 “IBM ZおよびLinuxONEでのインストール”

1.1 統合インストーラ

SUSE Linux Enterprise Server 15以降のインストールメディアには、統合インストーラのみが収録されています。これは、すべてのSUSE Linux Enterprise基本製品のインストール、更新、登録用の最小限のシステムです。インストール時には、統合インストーラ上にインストールするモジュールおよび拡張機能を選択することにより、機能を追加できます。

1.2 オフラインまたは登録なしでのインストール

デフォルトのインストールメディアSLE-15-SP3-Online-ARCH-GM-media1.isoは、サイズが最適化されていて、モジュールや拡張機能は含まれていません。したがって、インストールでは、製品を登録し、モジュールおよび拡張機能のリポジトリデータを取得するためにネットワークにアクセスする必要があります。

システムを登録せずにインストールするには、https://download.suse.com/からSLE-15-SP3-Full-ARCH-GM-media1.isoイメージを使用します。

ヒント
ヒント: インストールメディアイメージをリムーバブルフラッシュディスクにコピーする

次のコマンドを使用して、インストールイメージのコンテンツをリムーバブルフラッシュディスクにコピーします。

tux > sudo dd if=IMAGE of=FLASH_DISK bs=4M && sync

IMAGESLE-15-SP3-Online-ARCH-GM-media1.isoまたはSLE-15-SP3-Full-ARCH-GM-media1.isoイメージファイルへのパスに置き換える必要があります。FLASH_DISKはフラッシュデバイスに置き換える必要があります。デバイスを特定するには、それを挿入して、次のコマンドを実行します。

root # grep -Ff <(hwinfo --disk --short) <(hwinfo --usb --short)
disk:
  /dev/sdc             General USB Flash Disk

デバイスのサイズが目的のイメージに対して十分であることを確認します。デバイスのサイズを次のコマンドを使用して確認できます。

root # fdisk -l /dev/sdc | grep -e "^/dev"
     /dev/sdc1  *     2048 31490047 31488000  15G 83 Linux

この例では、デバイスは15GBの容量があります。SLE-15-SP3-Full-ARCH-GM-media1.isoに使用するコマンドは次のようになります。

dd if=SLE-15-SP3-Full-ARCH-GM-media1.iso of=/dev/sdc1 bs=4M && sync

ddコマンドを実行しているときは、デバイスをマウントしないでください。さもないと、パーティション上のデータがすべて消去されてしまいます。

2 インストール手順

SUSE Linux Enterprise Serverをインストールするには、統合インストーラメディアからインストーラをブート(IPL処理)してインストールを開始します。

2.1 言語、キーボード、および製品選択

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言語およびキーボードレイアウト設定は、ブート画面で選択した言語で初期化されています。デフォルトを変更していない場合は、英語(米国)になります。必要に応じて、ここで設定を変更します。キーボードのテストテキストボックスを使用して、この配列をテストします。

統合インストーラを使用して、次のすべてのSUSE Linux Enterpriseの基本製品をインストールできます。

インストールする製品を選択します。それぞれの製品の登録コードが必要です。このドキュメントでは、SUSE Linux Enterprise Serverを選択したものと想定されます。次へで続行します。

2.2 使用許諾契約

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ライセンス契約をお読みください。これは、ブート画面で選択した言語で表示されます。訳文は、言語ドロップダウンボックスを選択して表示できます。SUSE Linux Enterpriseをインストールするには、ライセンス条件に同意しますをオンにして契約に同意する必要があります。次へで続行します。

2.3 ネットワークの設定

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システムの分析が実行されます。インストーラはストレージデバイスを検索し、他のインストール済みシステムの検出を試みます。インストールを開始する際にDHCPを介してネットワークが自動設定された場合は、登録ステップに移動します。

ネットワークがまだ設定されていない場合は、ネットワーク設定ダイアログが開きます。リストからネットワークインタフェースを選択し、編集をクリックして設定します。または、追加をクリックして、インタフェースを手動で追加します。詳細については、Book “導入ガイド”, Chapter 8 “インストール手順”, Section 8.6 “ネットワークの設定”Book “管理ガイド”, Chapter 19 “ネットワークの基礎”, Section 19.4 “YaSTによるネットワーク接続の設定”を参照してください。ネットワークへのアクセスなしでインストールしたい場合は、変更を加えずにこのステップをスキップし、次へで続行します。

2.4 IBM Z: ディスクのアクティベーション

IBM Zハードウェア上にインストールしていない場合は、このステップをスキップします。

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接続されているハードディスクを設定します。SUSE Linux Enterprise Serverのインストールでは、DASD、Fibre Channel Attached SCSI Disk (zFCP)、またはiSCSIを選択します。DASDおよびzFCP設定ボタンは、対応するデバイスが接続されている場合にのみ使用可能です。選択したディスクタイプを設定するには、次へで続行します。詳細については、Book “導入ガイド”, Chapter 8 “インストール手順”, Section 8.5 “IBM Z: ディスクのアクティベーション”を参照してください。

2.5 登録

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テクニカルサポートを受けたり製品のアップデートを入手するには、SUSEカスタマーセンターまたはローカル登録サーバでSUSE Linux Enterprise Serverを登録してアクティブ化する必要があります。この段階で製品を登録すると、アップデートリポジトリへのアクセス権もただちに得られます。これにより、利用できる最新のアップデートとパッチを使用してシステムをインストールできるようになります。

登録時には、モジュールおよび拡張機能(次のステップでインストールする)のリポジトリと依存関係が登録サーバからロードされます。

scc.suse.comを介してシステムを登録

SUSEカスタマーセンターで登録するには、SCCアカウントに関連付けられている電子メールアドレスと、SUSE Linux Enterprise Server登録コードを入力します。次へで続行します。

ローカルSMTサーバを使用してシステムを登録する

組織がローカル登録サーバを提供している場合は、代わりにそこで登録することもできます。ローカルSMTサーバを使用してシステムを登録するを有効にした後、ドロップダウンボックスからURLを選択するかアドレスを入力します。次へで続行します。

登録を行なわずに飛ばす

ネットワークに接続していない場合または登録をスキップする場合は、登録を行なわずに飛ばすを有効にします。OKをクリックして警告を受け入れ、次へで続行します。

重要
重要: 登録をスキップする

システムと拡張機能は、登録しないとアップデートとサポートの対象になりません。登録を行わずに飛ばすことは、SLE-15-SP3-Full-ARCH-GM-media1.isoイメージからインストールする場合にのみ可能です。

インストール時に登録していない場合は、後で稼働中のシステムから行うことができます。これを行うには、YaST › 製品の登録またはコマンドラインツールSUSEConnectを実行します。

ヒント
ヒント: インストール時に製品パッチをインストールする

SUSE Linux Enterprise Serverが正しく登録された後、インストール中に、利用可能な最新のオンラインアップデートをインストールするかどうかを尋ねられます。はいを選択すると、システムは、最新パッケージとともにインストールされ、インストール後にアップデートを適用する必要がなくなります。このオプションを有効にすることをお勧めします。

2.6 拡張機能とモジュールの選択

拡張機能とモジュールの選択

システムが正しく登録された後、SUSE Linux Enterprise Serverで使用可能なモジュールと拡張機能が一覧表示されます。モジュールとは、ユーザのニーズに合わせて製品を構築できるコンポーネントのことで、無償で提供されています。拡張機能は、製品に特定の機能を追加します。拡張機能はサブスクリプションとして提供されており、有料登録キーを必要とします。

提供されるモジュールまたは拡張機能は、このインストールの最初のステップで選択した製品に応じて異なります。モジュールとそのライフサイクルの説明については、モジュールを選択した後に表示されるテキストを参照してください。詳細については、Modules and Extensions Quick Startおよびリリースノートを参照してください。

モジュールの選択はインストールのスコープに間接的な影響を与えます。インストール環境と実働システムでどのソフトウェアソース(リポジトリ)を使用できるかが定義されるからです。

SUSE Linux Enterprise Serverでは、次のモジュールと拡張機能が提供されています。

Basesystem Module

このモジュールは、統合インストーラ上に基本システムを追加します。これは、他のすべてのモジュールと拡張機能が必要とします。基本システムのみを含むインストールのスコープは、上述のSUSE Linux Enterprise Serverバージョンの「最小限のシステム」におけるインストールパターンと似ています。このモジュールは、デフォルトでインストール用に選択されており、選択解除してはなりません。

依存関係: なし

Certifications Module

FIPS 140-2認証パッケージが含まれます。

依存関係: Basesystem

Containers Module

コンテナ用のサポートとツールを提供します。

依存関係: Basesystem

Desktop Applications Module

システムにグラフィカルユーザインタフェースと重要なデスクトップアプリケーションを追加します。

依存関係: Basesystem

Development Tools Module

アプリケーションのコンパイルとデバッグに必要とされるコンパイラ( gccを含む)およびライブラリが含まれます。以前のソフトウェア開発キット(SDK)を置き換えます。

依存関係: Basesystem、Desktop Applications

Legacy Module

古いバージョンのSUSE Linux Enterprise Serverやその他のシステムから、SLES 15 SP3にアプリケーションをマイグレートする際に役立つモジュールです。SUSE Linux Enterpriseでは廃止されているパッケージを提供します。このモジュールのパッケージは、マイグレーションの必要性や、設定の難しさのレベルを基に選択されます。

以前の製品バージョンから移行するときは、このモジュールを使用することをお勧めします。

依存関係: Basesystem、Server Applications

NVIDIA Compute Module

NVIDIA CUDA (Compute Unified Device Architecture)ドライバを提供します。

このモジュールに含まれるソフトウェアはCUDA End User License Agreementに従ってNVIDIAから提供されているものであり、SUSEはサポートしません。

依存関係: Basesystem

Public Cloud Module

SUSE Linux Enterprise ServerをAmazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure、Google Compute Platform、SUSE OpenStack Cloudなどのクラウド環境に展開するためのイメージ作成ツールが含まれます。

依存関係: Basesystem、Server Applications

Python 2 Module

SUSE Linux Enterprise 15 SP 3ではPythonバージョン3を使用します。このモジュールには、Python 2ランタイムおよびモジュールが含まれます。

依存関係: Basesystem

Server Applications Module

ネットワークサービス(DHCPサーバ、ネームサーバ、Webサーバなど)を提供するサーバ機能を追加します。このモジュールはデフォルトでインストール用に選択されており、これを選択解除することはお勧めしていません。

依存関係: Basesystem

SUSE Cloud Application Platform Tools Module

SUSE Cloud Application Platform製品とのやり取りを可能にするツールを追加します。

依存関係: Basesystem

SUSE Linux Enterprise High Availability Extension

ミッションクリティカル設定を実装するクラスタリングサポートをSUSE Linux Enterprise Serverに追加します。この拡張機能では、別途ライセンスキーが必要になります。

依存関係: Basesystem、Server Applications

SUSE Linux Enterprise Live Patching

重要なパッチ適用をシステムをシャットダウンせずに実行するためのサポートを追加します。この拡張機能では、別途ライセンスキーが必要になります。

依存関係: Basesystem、Server Applications

SUSE Linux Enterprise Workstation Extension

SUSE Linux Enterprise Serverの機能を、SUSE Linux Enterprise Desktopのパッケージで拡張します。たとえば、デスクトップアプリケーション(オフィススイート、メールクライアント、グラフィカルエディタなど)やライブラリを追加します。これら両方の製品を組み合わせることで、多様な機能を搭載したワークステーションを構築することができます。この拡張機能では、別途ライセンスキーが必要になります。

依存関係: Basesystem、Desktop Applications

SUSE Package Hub

openSUSEコミュニティが管理しているSUSE Linux Enterprise Serverパッケージへのアクセスを提供します。これらのパッケージはL3サポートなしで配布されるため、SUSE Linux Enterprise Serverのサポート可能性に影響を与えることはありません。詳細については、https://packagehub.suse.com/を参照してください。

依存関係: Basesystem

トランザクショナルサーバモジュール

トランザクショナルアップデートのサポートを追加します。アップデートは、1つのトランザクションでシステム全体に適用されるか、適用されないかのいずれかです。これは、実行中のシステムに影響を及ぼさずに実行されます。アップデートが失敗した場合、または成功したアップデートが互換性がないか、正しくないと思われる場合は、システムを以前の機能していた状態に戻すことができます。

依存関係: Basesystem

Web and Scripting Module

Webサーバを稼働するためのパッケージが含まれます。

依存関係: Basesystem、Server Applications

一部のモジュールでは、他のモジュールをインストールする必要が生じます。そのため、モジュールを選択すると、この依存関係を満たすために他のモジュールが自動的に選択される場合があります。

製品によっては、特定のモジュールと拡張機能に登録サーバが推奨マークを付けている場合もあります。推奨されたモジュールと拡張機能は、登録およびインストールのために事前選択されます。これらの推奨項目をインストールしないときは、手動で選択を解除します。

インストールするモジュールと拡張機能を選択し、次へで続行します。1つ以上の拡張機能を選択した場合、それぞれの登録コードの入力が求められます。選択内容によっては、別の使用許諾契約の受諾が必要な場合があります。

重要
重要: オフラインインストール用のデフォルトモジュール

SLE-15-SP3-Full-ARCH-GM-media1.isoからオフラインインストールを実行する場合、デフォルトではBasesystem Moduleのみが選択されます。SUSE Linux Enterprise Serverの完全なデフォルトパッケージ一式をインストールするには、Server Applications Moduleを追加で選択してください。

2.7 アドオン製品

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アドオン製品ダイアログを使用して、SUSEカスタマーセンターで提供されていない他のソフトウェアソース(リポジトリ)をSUSE Linux Enterprise Serverに追加できます。このようなアドオン製品には、サードパーティの製品や、ご使用のシステム用のドライバまたは追加ソフトウェアなどがあります。

ヒント
ヒント: インストール中にドライバを追加する

アドオン製品ダイアログを使用して、ドライバアップデートリポジトリを追加することもできます。SUSE Linux Enterpriseのドライバのアップデートはhttp://drivers.suse.com/に用意されています。これらのドライバは、SUSE SolidDriverプログラムを使用して作成されています。

このステップをスキップする場合は、次へで続行します。スキップしない場合は、アドオン製品をインストールするをオンにします。メディアタイプ、ローカルパス、またはリポジトリをホストしているネットワークリソースを指定して、画面の指示に従います。

リポジトリを記述するファイルを今すぐダウンロードするには、リポジトリの説明をダウンロードをオンにします。オフの場合、ファイルはインストールの開始後にダウンロードされます。次へで続行し、必要な場合はメディアを挿入します。製品のコンテンツによっては、追加のライセンス契約に同意しなければならない場合があります。次へで続行します。登録キーを必要とするアドオン製品を選択した場合は、次のステップに進む前に登録キーの入力を求められます。

2.8 システムの役割

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どのシステム役割を使用できるかは、選択したモジュールと拡張機能にかかっています。システム役割は、インストール用に事前選択されるソフトウェアパターンのセットなどを定義します。選択する際には、画面上の説明を参照してください。役割を選択し、次へで続行します。有効なモジュールから、それぞれの基本製品に適した役割が1つだけであるか、役割がない場合は、システムの役割ダイアログは省略されます。

ヒント
ヒント: リリースノート

これ以降の手順では、リリースノートを選択することで、インストールプロセスのどの画面からでもリリースノートを参照できます。

2.9 パーティション設定の提案

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システムによって推奨されたパーティションの設定を確認します。必要に応じて設定を変更します。次のオプションがあります。

ガイド付き設定

パーティションの推奨設定を調整できるウィザードを起動します。ここで使用可能なオプションは、システムの設定に応じて異なります。複数のハードディスクが存在する場合、どのディスクを使用してどこにルートパーティションを配置するかを選択できます。ディスク内にすでにパーティションが存在する場合は、そのパーティションを削除するか、サイズ変更してください。

後続の手順では、LVMサポートとディスク暗号化の機能を追加することもできます。ルートパーティション用のファイルシステムを変更して、別個のホームパーティションを作成するかどうかを決定できます。

熟練者向けパーティション設定

熟練者向けパーティション設定を開きます。Book “導入ガイド”, Chapter 10 “熟練者向けパーティション設定”, Section 10.1 “熟練者向けパーティション設定の使用”を参照してください。これにより、パーティション設定を全面的に制御して、カスタム設定を作成できます。これは、熟練者向けのオプションです。

警告
警告: ディスク容量単位

パーティション分割の目的で、ディスク容量は10進単位ではなく2進単位で測定されることに注意してください。たとえば、1GB1GiB、または1Gのサイズを入力する場合、すべて1 GB (ギガバイト)ではなく、1 GiB (ギビバイト)を示します。

バイナリ

1 GiB = 1 073 741 824バイト。

10進

1 GB = 1 000 000 000バイト。

差異

1 GiB ≈ 1.07 GB。

推奨設定を変更せずにそのまま使用する場合は、次へを選択して続行します。

ヒント
ヒント: リリースノート

これ以降の手順では、リリースノートを選択することで、インストールプロセスのどの画面からでもリリースノートを参照できます。

2.10 時計とタイムゾーン

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システムで使用するとき計とタイムゾーンを選択します。時刻を手動で調整したり、時刻同期用のNTPサーバを設定したりするには、その他の設定を選択します。詳細については、Book “導入ガイド”, Chapter 8 “インストール手順”, Section 8.12 “時計とタイムゾーン”を参照してください。次へで続行します。

2.11 ローカルユーザ

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ローカルユーザを作成するため、ユーザのフルネームフィールドに姓と名を入力します。ユーザ名フィールドにログイン名を入力し、パスワードフィールドにパスワードを入力します。

パスワードは8文字以上の長さとし、大文字、小文字、および数字を組み合わせる必要があります。パスワードは最長72文字で、大文字と小文字が区別されます。

セキュリティ上の理由から、自動ログインは有効に「しない」ことを強くお勧めします。また、このパスワードをシステム管理者用のものとしても使用するも有効に「しない」 で、インストールの次のステップで別個のrootパスワードを指定することをお勧めします。

以前のLinuxインストールが見つかったシステムにインストールする場合は、以前のインストールからユーザデータを取り込むことができます。使用可能なユーザアカウントのリストについては、ユーザの選択をクリックしてください。1つまたは複数の項目を選択します。

(たとえばNISまたはLDAPによって)ユーザが一元的に管理される環境では、ローカルユーザの作成を行わずに飛ばすことができます。この場合は、ユーザの作成を行わずに飛ばすを選択します。

次へで続行します。

2.12 システム管理者rootの認証

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システム管理者(rootユーザと呼ばれる)のパスワードを入力するか、SSH公開鍵を提供します。希望する場合は、両方使用することができます。

rootユーザには莫大な権限が与えられているため、パスワードは慎重に選択する必要があります。rootパスワードは忘れないようにしてください。ここで入力した後は、このパスワードを訂正することはできません。

ヒント
ヒント: パスワードとキーボードレイアウト

英語キーボードで使用できる文字のみを使用することをお勧めします。システムエラーが発生した場合やレスキューモードでシステムを起動する必要がある場合は、ローカライズしたキーボードを使用できないことがあります。

公開鍵を利用してSSH経由でシステムにリモートアクセスしたい場合は、リムーバブルメディアか既存のパーティションから公開鍵をインポートしてください。詳細については、Book “導入ガイド”, Chapter 8 “インストール手順”, Section 8.14 “システム管理者向けroot認証”を参照してください。

次へで続行します。

2.13 インストール設定

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インストール設定画面を使用して、推奨されているインストール設定を確認し、必要に応じて設定を変更します。各設定に対して現在の設定が表示されます。変更するには、見出しをクリックします。ファイアウォールやSSHなど一部の設定は、それぞれのリンクをクリックして直接変更できます。

重要
重要: リモートアクセス

ここで変更可能な設定は、後で、インストールされたシステムから随時変更することもできます。ただし、インストール後すぐにリモートアクセスが必要な場合は、セキュリティ設定を調整する必要があります。

ソフトウェア

インストールのスコープは、このインストール環境用に選択したモジュールと拡張機能によって定義されます。ただし、選択した内容によっては、モジュールで提供されているパッケージの一部がインストール用に選択されないことがあります。

ソフトウェアをクリックするとソフトウェアの選択およびシステムタスク画面が開き、パターンを選択または選択解除することでソフトウェアの選択内容を変更できます。各パターンには、特定の機能に必要なソフトウェアパッケージが多数含まれています(KVMホストサーバなど)。インストールするソフトウェアパッケージに基づいてさらに細かく選択するには、詳細を選択してYaSTソフトウェアマネージャに切り替えます。詳細については、Book “導入ガイド”, Chapter 21 “ソフトウェアをインストールまたは削除する”を参照してください。

起動

このセクションにはブートローダの設定が表示されます。デフォルト値の変更は、本当に必要な場合のみにすることをお勧めします。詳細については、Book “管理ガイド”, Chapter 14 “ブートローダGRUB 2”を参照してください。

セキュリティ

CPU緩和策とは、CPUのサイドチャネル攻撃を防ぐために導入されたソフトウェア緩和策のカーネルブートコマンドラインパラメータを示します。選択されたエントリをクリックして、別のオプションを選択してください。詳細については、Book “管理ガイド”, Chapter 14 “ブートローダGRUB 2” CPU緩和策を参照してください。

デフォルトでは、publicゾーンに設定されているすべてのネットワークインタフェースでファイアウォールが有効になっています。この場合、すべてのポートがデフォルトで閉じられ、最大限のセキュリティが確保されます。設定の詳細については、Book “Security and Hardening Guide”, Chapter 23 “Masquerading and firewalls”を参照してください。

SSHサービスはデフォルトで有効ですが、そのポート(22)はファイアウォールで閉じられています。開くをクリックしてポートを開くか、無効化するをクリックしてSSHサービスを無効化します。SSHを無効化する場合、リモートログインはできないことに注意してください。

ネットワーク設定

現在のネットワーク設定を表示します。設定を変更するには、ネットワーク設定をクリックします。詳細については、Book “管理ガイド”, Chapter 19 “ネットワークの基礎”, Section 19.4 “YaSTによるネットワーク接続の設定”を参照してください。

Kdump

Kdumpは、カーネルがクラッシュした場合に備えてメモリイメージ(コアダンプ)をファイルシステムに保存します。これにより、ダンプファイルをデバッグしてクラッシュの原因を特定できます。Kdumpはデフォルトで事前設定済みで有効になっています。詳細については、Book “System Analysis and Tuning Guide”, Chapter 20 “Kexec and Kdump”, Section 20.7 “Basic Kdump configuration”を参照してください。

デフォルトのsystemdターゲット

デスクトップアプリケーションモジュールをインストールした場合、システムはネットワーク、マルチユーザ、およびディスプレイマネージャがサポートされたグラフィックターゲットでブートします。ディスプレイマネージャ経由でログインする必要がない場合は、マルチユーザに切り替えます。

システム

システムをクリックして、詳細なハードウェア情報を参照します。表示される画面でカーネル設定を変更することもできます。詳細については、Book “導入ガイド”, Chapter 8 “インストール手順”, Section 8.15.9 “システムを参照してください。

2.14 インストールの開始

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インストール設定画面でシステムの設定を完了したら、インストールをクリックします。ソフトウェアの選択内容によっては、インストールの確認画面が表示される前にライセンス契約に同意しなければならない場合があります。この段階では、システムはまだ変更されていません。もう一度インストールするをクリックすると、インストールプロセスが開始されます。

2.15 インストール処理

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インストール中は、詳細タブに詳しい進行状況が表示されます。SUSE Linux Enterprise Server Release Notes (SUSE Linux Enterprise Serverリリースノート)タブには、重要な情報が表示されるので、これらの情報を読むことをお勧めします。

インストールルーチンが完了すると、コンピュータが再起動され、インストールされたシステムが起動します。ログインしてYaSTを起動し、システムを微調整します。グラフィカルデスクトップを使用していない場合、またはリモートから作業している場合、ターミナルからYaSTを使用する方法については、Book “管理ガイド”, Chapter 4 “テキストモードのYaST”を参照してください。

3 法的規制の通知

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