SUSEベース製品におけるMeltdown、Spectre、およびL1TFの脆弱性によるシステムパフォーマンスへの影響
このドキュメントでは、SUSE Linux Enterpriseベースの製品におけるMeltdown、Spectre、およびL1 Terminal Fault (L1TF)のリリースされた緩和策について説明します。このドキュメントの目的は、展開をパフォーマンステストするための最適な方法をお客様が評価できるようにすることです。
1 背景 #
1990年代に、チップセットのパフォーマンスを向上させるため、Intelはx386チップに新しいアーキテクチャを導入しました。このアークテクチャにより、予測計算が可能になり、結果として、高速計算が可能となりました。簡単に説明すると、この設計には、プロセスが特定の計算に直接関係しないバッファやキャッシュを読み取る機能が含まれていました。1995年にNSAが資金提供した調査では、Meltdown、Spectre、およびL1 Terminal Fault (L1TF)の中心にある、カバートチャネルとトランザクションルックアサイドバッファ両方の脆弱性が特定されました。しかし、当時は、簡単なエクスプロイトはなく、業界ではセキュリティよりもパフォーマンスに関心がありました。20年後、クラウドコンピューティング、コンテナ、マルチテナンシの台頭、およびパフォーマンスの向上によって、これらの脆弱性を悪用できる環境が作られました。
パフォーマンスとセキュリティの間には常にバランスがあります。強化されたセキュリティとは、サイロ化された計算、メッセージと負荷の暗号化、安全なスレッド処理、および安全なデータベーストランザクションを意味し、これらすべてがパフォーマンスを犠牲にします。スピード重視の業界では、セキュリティ対策に対する関心が低下します。セキュリティの問題が特定されて軽減されると、パフォーマンスが低下します。
2018年1月以降、チップセットの製造元は、特定の脆弱性ごとにチップのマイクロコードアップデートを生成しています。これらのマイクロコードアップデートにより、パフォーマンスを犠牲にしてチップの安全性が向上しています。
Meltdown、Spectre、およびL1TFの脆弱性は、チップセットハードウェアの問題です。チップセット製造業者が新しいアーキテクチャを開発し、これをチップとして作成し、それを利用したエンタープライズやコンシューマー向けハードウェアを市場に投入することにより、この問題は解決します。
現在のオペレーティングシステムとソフトウェアプロバイダの課題は、影響を受けるチップセット(それらすべて)を含むマシンに脆弱性に対するパッチが適用されていて、現在は、そのマシン上で実行されるソフトウェアを使用してこれらの脆弱性に対応する必要があるということです。これは、オペレーティングシステムに特に当てはまりますが、それらのオペレーティングシステム上で実行されるアプリケーションにも多少当てはまります。
2018年1月にMeltdownとSpectreの脆弱性が公開されて以来、お客様からこれらのハードウェアの脆弱性に対する緩和パッチのパフォーマンスへの影響に関するガイダンスが求められてきました。最も関心の寄せられている質問は次のとおりです。
これらのパッチはパフォーマンスに影響しますか?
影響する場合は、どの程度ですか?
非常に不十分な答えですが、それはワークロードによって異なります。ワークロードの種類によってはほとんど影響を受けませんが、大きく影響を受けるものもあります。
ワークロードが影響を受けるかどうかの主な決定要因は次のとおりです。
ワークロード自体:
より多くのシステムコールを実行するワークロードは、より大きく影響を受けます
重いデータベース操作
ファイル管理
ステータス情報の転送
リモートデバイスの接続/切断
メッセージの送受信
数値計算を行うワークロードへの影響は少ないです
CPUベンダーとファミリ:
最新のすべてのCPUが影響を受けましたが、同等ではありません
一部のCPUは、特定の種類のトランザクション/プロセスに対して最適化されています
使用中のオペレーティングシステム:
異なるCPUは異なるパッチに対して異なる反応を示します
オペレーティングシステムビルドの調整は、継続的なプロセスです
私たちの独自のテストでは、パフォーマンスベンチマークでわずかの低下がみられ、15%以上低下したものも確認されました。ベンチマークが異なれば、実行されるオペレーティングシステムの領域も異なるため、パフォーマンス低下の程度が異なっているのは驚くべきことではありません。より驚くべきことは、ほとんどのベンチマークで、異なるCPUベンダーやモデル間での相対的な影響において、場合によっては2倍以上の高い差異が示されていたことです。これは、あるプラットフォームで5%の影響を示すベンチマークが、別のプラットフォームで10%以上の影響を示すことを意味しています。
そのため、Spectre、Meltdown、およびL1TFの脆弱性に対するセキュリティ修正の結果として、ワークロードXのパフォーマンスがNパーセント低下することを示す表をお客様に提供した場合、誤解を招く可能性があると考えています。マイクロコードの変更が緩和策で重要な役割を果たすことを考えると、発生するパフォーマンスへの影響は、使用しているハードウェアの種類によって大きく異なります。そして、すべてのベンダーからの「最終的な」一連のマイクロコードのアップデートがあるまで、いずれにしても、パフォーマンス測定は暫定的なものであると見なす必要があります。
最終的な評価を行うには、ワークロードのベンチマークを実行して、ワークロードがどのように影響を受けるかを調べる必要があります。ただし、次のセクションでは、パフォーマンスヒットの原因について詳しく説明し、アプリケーションの異なるクラスがどのように異なる影響を受けるかを示します。また、失われたパフォーマンスの一部を回復させるためにSUSEが行っている作業についても説明します。
2 Meltdown #
この脆弱性は、とりわけ、不正なユーザスペースプロセスによって悪用され、カーネルメモリの場所を「読み取る」可能性があります。これは、Intel CPU、一部のARMライセンス取得者、およびIBM POWERプロセッサにある程度影響します。これを緩和する唯一の方法は、カーネルからユーザスペースに切り替えるとき(たとえば、システムコールから戻るとき)にCPUがそのカーネルアドレスマッピングを「忘れられる」ようにオペレーティングシステムを変更することです。
x86-64アーキテクチャでカーネルアドレスマッピングを「忘れられるようにする」ためのパッチセットは、ページテーブル分離(PTI)と呼ばれます。システムコールのエントリと終了コードに(多くの)コードを追加し、カーネルページテーブルをユーザスペースアクセスから完全に分離するためのいくつかの他の場所も追加します。これには、CPUからカーネルメモリに関するすべてのアドレスマッピング情報を削除し、アドレス変換キャッシュでフラッシュを実行する(TLBフラッシュと呼ばれる)ことが含まれます。これにより、各システムコール、割り込みなどにほぼ一定のコストが追加されます。操作自体はそれほど高額ではありませんが、高速でもありません。ワークロード自体が、PTIなしでTLBヒットのレイテンシを追加する可能性があるため、これはワークロード固有のパフォーマンスにおける別の例です。
パッチセットには、「プロセスコンテキストID」と呼ばれるやや最近のCPU機能に依存するIntel CPUのわずかな最適化が含まれています。このIDを使用すると、ページテーブル分離を少し高速化できます。システムコールから戻るときに、カーネルメモリに関するすべてのマッピング情報を削除する必要がありますが、この操作の他の部分であるTLBフラッシュを回避できます。私たちが実行したいくつかのベンチマークでは、PCID機能を使用すると、パフォーマンスへの影響が最大で半分に削減されました。このPTI最適化は、CPUがPTIをサポートしていることが確認されると、デフォルトで有効になります。
AMD CPUはブートプロセス中に自動的に検出されて無効になるため、AMD CPUにはこの緩和策は必要ありません。詳細については、https://www.suse.com/support/kb/doc/?id=7022512にある技術情報ドキュメントを参照してください。
3 Spectre #
Spectreは1つの脆弱性ではなく、複数の脆弱性が1つにまとめられたものです。この攻撃ファミリには、多くのバリアントがあります。完全なリストについては、https://www.suse.com/c/overview-of-meltdown-spectre/にあるSUSEのブログ記事を参照してください。何らかの形で、SpectreはSUSE Linux Enterprise製品がサポートされている現在のすべてのCPUに影響します。
Spectre 1のエクスプロイトは、攻撃者が制御できるポインタを介して、CPU(またはハイパーバイザー)が投機的にメモリにアクセスする機能に依存しています。カーネルレベルとハイパーバイザーレベルで採用されている緩和策の大部分は、ユーザが制御するポインタに悪用可能な方法でアクセスするコードを見つけ、分岐予測ロジックをフラッシュする投機バリアでこれらを保護することが含まれますが、これはコストがかかる操作です。主な例は、拡張されたBerkeley Packet Filtering機能です。これは、アップデートの第1ラウンドで大きな打撃を受けました。
SUSEカーネル開発者は、これらの変更の一部を改善して、可能であれば影響を軽減するよう取り組んでいます。たとえば、(ハードウェア)バリアをソフトウェアベースの緩和策に置き換えることにより、準備中であるカーネルアップデートの次のラウンドではeBPFのパフォーマンスがほぼ以前のレベルに戻ると予想しています。SUSEは、デフォルトで、SkyLakeを除くすべてのCPUでretpoline緩和策を行います。
Spectre 2のエクスプロイトは、CPU内の分岐ターゲット予測を積極的に混乱させる機能に依存しています。基本的に、間接コールが最終的にジャンプする場所を予測するために使用されるのはキャッシュです。このキャッシュをポイズニングすることにより、攻撃者は、攻撃者が制御する引数を使用して、攻撃者が制御するアドレスで、CPUにコードを投機的に実行させることができます。この脆弱性は、Spectre 1で実行されたように、悪用される可能性のあるコードのビットを見つけることで対処することはできません。それは組み合わせの数が事実上無制限であるためです。
私たちのアップデートカーネルに現在存在する緩和策は、(最近のマイクロコードのアップデートとretpolineソフトウェアベースの緩和策によって導入された)3つの新しいCPU機能に基づいています。
間接分岐制限投機(IBRS):
特権レベル間でキャッシュをフラッシュします(ユーザからカーネルへ)
複数Core上で実行されているスレッドでの分岐予測を無効にします
カーネルエントリで有効になり、カーネル終了時に無効になります
起動時または実行時に有効にできます
シングルスレッド間接分岐予測子(STIBP):
複数Core上で実行されているスレッドでの分岐予測を無効にします
ハイパースレッディングに悪影響を与える可能性があります
2018年11月のリリースでは、これを外科的に実行できます
プロセスが要求した場合のみ
SECCOMPスレッド
間接分岐予測バリア(IBPB):
同じ特権レベルで実行されているコードのキャッシュをフラッシュします
「リターントランポリン」(Retpoline):
IBRSの代替案
間接コールでさまざまなマシンコードシーケンスを発行します
すべての間接コールを置き換えた結果、スローダウンも発生します
スローダウンはIBRSよりも少ないことが予想されます
IBPB緩和策を活用するには、マイクロコードのアップデートが依然として必要です
4 L1 Terminal Fault #
L1 Terminal Fault (L1TF)を悪用すると、保護バリアを回避して、攻撃者が他の場合にはアクセスできない特権メモリを読み取ることができます。これには、物理マシンおよびマルチテナント環境の仮想マシンに保存されているデータが含まれます。これは、L1キャッシュ内のメモリを読み取る最新のCPUの機能を悪用しています。公開できるデータは次の場所にあります。
Intelのソフトウェアガードエクステンションズ(SGX)セキュアエンクレーブ
システム管理モード(SMM)メモリまたはオペレーティングシステムのカーネル
ハイパーバイザー/仮想マシンモニター(VMM)からのデータ
同じハードウェアで実行されている他の仮想マシンからのデータ
脆弱なプロセッサは次のとおりです。
SGX対応のIntel CoreおよびXeonプロセッサ(SkylakeおよびKaby Lake)
SGX、AMD、およびARMチップを搭載したIntel Atomファミリプロセッサは影響を受けないようです。
また、ハイパーバイザーがVMで潜在的に悪意のあるコードを実行する前にL1データキャッシュをフラッシュするために使用できる「flush_l1d」機能もIntelから入手できます。
ベアメタルマシンと仮想マシンの両方で使用するために l1tf カーネルブートパラメータの形式で追加のL1TF緩和策をリリースしました。推奨される緩和策には、新しいCPU機能のサポートが含まれ、環境によって異なります。L1TF緩和策は、 l1tf カーネルブートパラメータによって制御されます。
利用可能な緩和策の状態を示す新しいsysfs
変数を含むLinuxカーネルアップデートをリリースしました。これらの状態は、VMX以外のシステム、KVM/VMXを使用するシステム、およびCPUマイクロコード保護レベルで使用できます。
アップデートの詳細については、https://www.suse.com/c/suse-addresses-the-l1-terminal-fault-issue/にあるSUSEのブログ記事を参照してください。
5 リソース #
詳細については、次のドキュメントと記事を参照してください。
技術情報ドキュメント#7022512 - 「Security Vulnerability: "Meltdown" and "Spectre" side channel attacks against CPUs with speculative execution」(https://www.suse.com/support/kb/doc/?id=7022512)
ブログ記事 - 「Overview of Meltdown and Spectre CPU issues」(https://www.suse.com/c/overview-of-meltdown-spectre/)
ブログ記事 - 「SUSE addresses the “L1 Terminal Fault” issue」(https://www.suse.com/c/suse-addresses-the-l1-terminal-fault-issue/)
6 法的事項 #
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7. AGGREGATION WITH INDEPENDENT WORKS #
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