目次にジャンプページナビゲーションにジャンプ: 前のページ[アクセスキーp]/次のページ[アクセスキーn]
documentation.suse.com / toolboxを使用したSLE Microのデバッグ

toolboxを使用したSLE Microのデバッグ

発行日: 12/12/2024
概要

toolboxは、システムを再起動せずに、デバッグおよび管理ツールを使用およびインストールできるスクリプトです。

目的

この記事は、toolboxコンテナの起動とその使用法に焦点を当てています。

所要時間

この記事の理解には5分ほどを要します。

目標

実行中のtoolboxコンテナがあり、必要に応じてデバッグツールをインストールできるようになります。

要件
  • システムにインストールされているPodman

1 toolboxについて

SLE Microでは、transactional-updateコマンドを使用してシステムに変更を適用しますが、変更は再起動後にのみ適用されます。そのソリューションには利点がいくつかありますが、欠点もあります。システムをデバッグして新しいツールをインストールする必要がある場合、そのツールは再起動後にのみ利用できます。したがって、現在実行中のシステムをデバッグすることはできません。このため、toolboxと呼ばれるユーティリティが開発されました。

toolboxは、コンテナイメージをプルし、そのイメージに基づいて特権コンテナを実行する小さなスクリプトです。toolboxはステートフルであるため、コンテナを終了して後で起動しても、環境はまったく同じです。

コンテナのルートファイルシステムは/media/rootにマウントされます。

2 toolboxの起動と削除

toolboxコンテナを、root権限を持つ通常のユーザとして起動するには、次のコマンドを実行します。

> toolbox --root

rootである場合、--rootオプションは省略できます。

# toolbox

スクリプトが正常に完了すると、toolboxコンテナのプロンプトが表示されます。

コンテナを削除するには、次のコマンドを実行します。

> sudo podman rm toolbox-USER

たとえば、rootユーザの場合は、次のようにします。

# podman rm toolbox-root
注記
注記: toolboxイメージの取得

PodmanまたはCockpitを使用してtoolboxのイメージをプルし、そのイメージに基づいてコンテナを起動することもできます。

3 toolboxの使用

toolboxコンテナでは、zypperを使用して必要な任意のツールをインストールし、システムを再起動することなくそのツールを使用できます。

コンテナを終了するには、単に「exit」と入力します。コンテナは終了時と同じ状態のままであることに注意してください。クリーンな環境が必要な場合は、まずtoolboxコンテナを削除する必要があります。削除の手順については、2項 「toolboxの起動と削除」を参照してください。