toolbox
を使用したSLE Microのデバッグ
- 概要
toolbox
は、システムを再起動せずに、デバッグおよび管理ツールを使用およびインストールできるスクリプトです。- 目的
この記事は、
toolbox
コンテナの起動とその使用法に焦点を当てています。- 所要時間
この記事の理解には5分ほどを要します。
- 目標
実行中の
toolbox
コンテナがあり、必要に応じてデバッグツールをインストールできるようになります。- 要件
システムにインストールされているPodman
1 toolbox
について #
SLE Microでは、transactional-update
コマンドを使用してシステムに変更を適用しますが、変更は再起動後にのみ適用されます。そのソリューションには利点がいくつかありますが、欠点もあります。システムをデバッグして新しいツールをインストールする必要がある場合、そのツールは再起動後にのみ利用できます。したがって、現在実行中のシステムをデバッグすることはできません。このため、toolbox
と呼ばれるユーティリティが開発されました。
toolbox
は、コンテナイメージをプルし、そのイメージに基づいて特権コンテナを実行する小さなスクリプトです。toolbox
はステートフルであるため、コンテナを終了して後で起動しても、環境はまったく同じです。
コンテナのルートファイルシステムは/media/root
にマウントされます。
2 toolbox
の起動と削除 #
toolbox
コンテナを、root
権限を持つ通常のユーザとして起動するには、次のコマンドを実行します。
>
toolbox --root
root
である場合、--root
オプションは省略できます。
#
toolbox
スクリプトが正常に完了すると、toolbox
コンテナのプロンプトが表示されます。
コンテナを削除するには、次のコマンドを実行します。
>
sudo
podman rm toolbox-USER
たとえば、root
ユーザの場合は、次のようにします。
#
podman rm toolbox-root
toolbox
イメージの取得
PodmanまたはCockpitを使用してtoolbox
のイメージをプルし、そのイメージに基づいてコンテナを起動することもできます。
3 toolbox
の使用 #
toolboxコンテナでは、zypper
を使用して必要な任意のツールをインストールし、システムを再起動することなくそのツールを使用できます。
コンテナを終了するには、単に「exit
」と入力します。コンテナは終了時と同じ状態のままであることに注意してください。クリーンな環境が必要な場合は、まずtoolbox
コンテナを削除する必要があります。削除の手順については、2項 「toolbox
の起動と削除」を参照してください。
4 法的事項 #
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