次のセクションでは、基本のオペレーティングシステムをインストールする手順について説明します。インストールワークフローを使用して、ローカルインストールメディアからまたはネットワーク経由でインストールできます。または、AutoYaSTを使用してインストールできます。
インストールワークフローは、SAPアプリケーション用に最適化された設定を使用した、オペレーティングシステムのガイド付きインストールです。インストールワークフロー中に、SAPアプリケーションをインストールするかどうかを選択できます。これを選択すると、SUSE Linux Enterprise Serverインストールの終了時に、SAPインストールメディアを提供するように求められます。サードパーティの拡張機能をインストールするかどうかを選択することもできます。
このセクションでは、ローカルメディアからインストールを開始することを前提としています。
詳細については、2.4項 「インストールワークフローの概要」を参照してください。
このセクションでは、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsオペレーティングシステムのインストールについて説明します。
Oracleデータベースを後でインストールできるようにするには、まずSUSE Linux Enterprise Serverをインストールしてから、インストールをSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsに変換します。
これは、Oracleデータベースのインストーラが特定のファイルが存在するか照会するために必要です。これらのファイルのすべてがSLES-SAPインストールに含まれているわけではありません。
Intel 64/AMD64では、インストールメディアからブートします。ブートメニューから
を選択します。POWERでは、SUSE Linux Enterprise Serverのドキュメントの手順に従ってください。『導入ガイド』の「インストールの準備」パート、「IBM POWERへのインストール」の章(https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
初期オペレーティングシステムの起動時に、Escを押してブートメッセージを表示できます。このプロセスが完了したら、グラフィカルインストールワークフローが開始されます。最初のステップとして、インストールワークフローはそれ自体のアップデートを確認します。その後、インストールを開始する準備が整います。
でデフォルトのシステム言語を選択します。
で、適切なキーボード配列を選択します。選択した配列が物理キーボードに一致しているかどうかをテストするには、 テキストボックスを使用します。
SLE 15 SP2では、製品ライン全体に単一のインストールISOを提供します。したがって、このページでインストールする製品を選択する必要があります。
で、 を選択します。
使用許諾契約を読みます。同意する場合は、
を選択します。 で続行します。同意しない場合は、
› でインストールをキャンセルします。DHCPを介した自動ネットワーク設定が失敗すると、
画面が開きます。代わりに
画面が表示される場合は、ネットワーク接続が機能しています。ネットワーク設定を変更するには、 をクリックします。ネットワークを設定し終えたら、
で続行します。SAPによって提供されたドキュメントで推奨されるように、ネットワーク接続を設定してください。
ネットワーク設定については、『 管理ガイド』の「ネットワークの基礎」の章の「YaSTによるネットワーク接続の設定」 セクション(https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
画面で、 と を入力します。登録が正常に完了することが、製品アップデートとテクニカルサポートの資格を受け取るための前提条件となります。
で続行します。
インストールのこのステップでシステムを必ず登録してください。登録しない場合、最小限のSLEシステムのみをインストールすることができ、アップデートは受信されません。
インストール中にネットワークにアクセスせずに完全な(ただしアップデートされていない) SLES-SAPシステムをインストールするには、https://download.suse.comからのSLE 15 SP2パッケージISOイメージを使用してください。次に、このページで を選択して、次のページでアドオン製品としてSLE 15 SP2パッケージISOイメージを選択します。
アップデートリポジトリを有効にするかどうか尋ねられたら、
を選択します。システムが正常に登録されたら、YaSTでSUSE Customer CenterからSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsで使用可能なモジュールが一覧表示されます。デフォルトでは、最も一般的なケースが選択されています。追加のモジュールを有効にするには、そのエントリを有効にします。
これ以降の手順では、
を選択することで、インストールプロセスのどの画面からでもリリースノートを参照できます。で続行します。
「リポジトリ」)をSUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsに追加できます。このようなアドオン製品には、ご使用のシステム用のサードパーティの製品や、ドライバまたは追加ソフトウェアなどがあります。
ダイアログを使用して、SUSE Customer Centerで提供されていない他のソフトウェアソース(を選択します。システムの役割は、選択したシナリオに合わせてシステムを調整する事前定義済みのユースケースです。SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsの場合、次のいずれかを選択できます。
: デフォルト。ほとんどの場合に推奨されます。このシステムの役割には、次のプロパティが含まれています。
SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applicationsのインストールウィザードのサポート。
RDPアクセス(「リモートデスクトッププロトコル」)の有効化。
特別なパーティショニング推奨事項の提供。
「SUSE Linux Enterprise Serverのインストール」 (https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
: 固有なケースで必要になる場合があります。このインストールパスについては、このドキュメントでは説明していません。このインストールパスの詳細については、『 インストールクイックスタート』の固有のユースケース(高可用性、テキストモード、最小、およびKVM/XEN仮想化ホスト)用に追加のシステムの役割を使用できます。
で続行します。
次のオプションを有効にするかどうかを選択します。
システムとともにSAPアプリケーションをインストールするには、
を有効にします。このマシンへのRDPアクセス(リモートデスクトッププロトコル)を有効にするには、
を有効にします。
ボリューム/dev/system/root
と/dev/system/swap
に対して提案されるパーティション設定を確認します。ボリューム/dev/system/data
は2.6項 「パーティショニング」で説明されているように、後で作成されます。
提案される設定を変更せずに受け入れるには、
で続行します。システムで使用する時計とタイムゾーンを選択します。時刻を手動で調整したり、時刻同期用のNTPサーバを設定したりするには、「YaSTによるインストール」の章の「時計とタイムゾーン」セクション(https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
を選択します。詳細については、『導入ガイド』ので続行します。
システム管理者アカウント(root
と呼ばれる)のパスワードを入力し、 でパスワードを繰り返します。 テキストボックスを使用して、すべての特殊文字が正しく表示されているか確認できます。
SSHログインを介してパスワードなし認証を有効にする場合は、root
ログインを完全に無効にする場合は、鍵のみをアップロードし、rootパスワードは指定しないでください。この場合、システム管理者としてのログインは、それぞれの鍵を使用したSSH経由でのみ可能です。
詳細については、『導入ガイド』の「YaSTによるインストール」の章の「システム管理者root向けパスワード」セクション(https://documentation.suse.com/sles-15)を参照してください。
で続行します。
root
のパスワードは、決して忘れないでください
ユーザroot
には、すべての管理タスクを実行する権限があります。このパスワードがなければ、root
としてシステムにログインできません。ここに入力したパスワードを後で取得できません。
画面で、いくつかの提案されるインストール設定を確認し、必要に応じて変更できます。各設定は現在の設定とともに表示されます。設定の一部を変更するには、適切なヘッドライン、他の下線付きアイテムをクリックします。
必要なシステム設定を完了したら、
をクリックします。インストールプロセスが完全または部分的にディスク上の既存のデータを上書きします。
インストールの確認ボックスで、
をクリックします。オペレーティングシステムのインストールが完了したら、システムは自動的に再起動します。
システムのインストール準備のみを選択した場合、システムはデスクトップログイン画面で起動します。
SAPアプリケーションを直ちにインストールすることを選択した場合、インストールは再起動後に続行します。第4章 「SAPアプリケーションのインストール」に進んでください。