4 導入と共通タスク #
SUSE Enterprise Storage 7から、CephサービスはRPMパッケージではなくコンテナとして展開されます。展開プロセスには、以下の2つの基本的な手順があります。
- ブートストラップクラスタの展開
このフェーズは「1日目の展開」と呼ばれ、次のタスクで構成されます。基礎となるオペレーティングシステムのインストール、Saltインフラストラクチャの設定、および1つのMONサービスと1つのMGRサービスで構成される最小クラスタの展開が含まれます。
すべてのクラスタノードで、基礎となるオペレーティングシステム(SUSE Linux Enterprise Server 15 SP3)のインストールと基本的な設定を行います。
ceph-salt
を介した初期展開の準備のために、すべてのクラスタノードにSaltインフラストラクチャを展開します。ceph-salt
経由でクラスタの基本的なプロパティを設定し、展開します。
- 追加サービスの展開
「2日目の展開」では、ゲートウェイや監視スタックなどの追加のコアおよび非コアCephサービスが展開されます。
Cephコミュニティのドキュメントでは、最初の展開の際にcephadm bootstrap
コマンドを使用していることに注意してください。ceph-salt
は、cephadm bootstrap
コマンドを自動的に呼び出します。cephadm bootstrap
コマンドは直接実行しないでください。cephadm bootstrap
を使用する手動のCephクラスタ展開はサポートされていません。
4.1 リリースノートの確認 #
リリースノートには、旧リリースのSUSE Enterprise Storageからの変更点に関する追加情報が記載されています。リリースノートを参照して以下を確認します。
使用しているハードウェアに特別な配慮が必要かどうか
使用しているソフトウェアパッケージに大幅な変更があるかどうか
インストールのために特別な注意が必要かどうか
リリースノートには、マニュアルに記載できなかった情報が記載されています。また、既知の問題に関する注意も記載されています。
release-notes-sesパッケージをインストールすると、ローカルディレクトリ/usr/share/doc/release-notes
にリリースノートが置かれます。https://www.suse.com/releasenotes/にあるオンラインのリリースノートも利用できます。