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documentation.suse.com / SUSE Enterprise Storage 7マニュアル / 運用と管理ガイド / クラスタへのデータ保存
適用項目 SUSE Enterprise Storage 7

パート III クラスタへのデータ保存

  • 17 保存データの管理
  • CRUSHアルゴリズムは、データの保存場所を計算することによって、データの保存と取得の方法を決定します。CRUSHにより、Cephクライアントは、中央サーバやブローカ経由ではなく直接OSDと通信できるようになります。アルゴリズムで決定されるデータの保存と取得の方法を使用することで、Cephは、SPOF (single point of failure)、パフォーマンスのボトルネック、およびスケーラビリティの物理的な制限を解消します。

  • 18 ストレージプールの管理
  • Cephはデータをプール内に保存します。プールは、オブジェクトを保存するための論理グループです。プールを作成せずに初めてクラスタを展開した場合、Cephはデフォルトのプールを使用してデータを保存します。次の重要な特徴はCephプールに関連するものです。

  • 19 イレージャコーディングプール
  • Cephでは、プール内のデータの通常のレプリケーションに代わる代替手段が提供されています。これを「イレージャ」または「イレージャコーディング」プールと呼びます。イレージャプールは「複製」プールのすべての機能を備えているわけではありませんが(たとえば、RBDプールのメタデータを保存することはできません)、必要な未加工ストレージが少なくて済みます。1TBのデータを保存可能なデフォルトのイレージャプールでは、1.5TBの未加工ストレージが必要で、これによって単一ディスク障害を許容することができます。複製プールでは同じ目的に対して2TBの未加工ストレージが必要であるため、比較しても遜色ありません。

  • 20 RADOS Block Device
  • ブロックとは連続するバイトのことで、たとえば4MBブロックのデータなどです。ブロックベースのストレージインタフェースは、ハードディスク、CD、フロッピーディスクなどの回転型媒体にデータを保存する最も一般的な方法です。Block Deviceインタフェースはあらゆるところで利用されているため、仮想ブロックデバイスは、Cephのような大容量データストレージシステムを操作するための理想的な候補です。