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適用項目 SUSE Linux Enterprise High Availability 15 SP7

パート I インストールおよびセットアップ

  • 1 製品の概要
  • SUSE® Linux Enterprise High Availabilityは、オープンソースクラスタリング技術の統合スイートです。これにより、高可用性の物理および仮想Linuxクラスタを実装し、シングルポイント障害を排除することができます。データ、アプリケーション、サービスなどの重要なネットワークリソースの高度な可用性と管理のしやすさを実現します。その結果、ミッションクリティカルなLinuxワークロードに対してビジネスの継続性維持、データ整合性の保護、予期せぬダウンタイムの削減を行います。

    基本的な監視、メッセージング、およびクラスタリソース管理の機能を標準装備し、個々の管理対象クラスタリソースのフェールオーバー、フェールバック、およびマイグレーション(負荷分散)をサポートします。

    この章では、製品の主な機能およびSUSE Linux Enterprise High Availabilityの利点を紹介します。ここには、いくつかのクラスタ例が記載されており、クラスタを設定するコンポーネントについて学ぶことができます。最後のセクションでは、アーキテクチャの概要を示し、クラスタ内の個々のアーキテクチャ層とプロセスについて説明します。

  • 2 インストールの概要
  • この章では、動作するサポート対象の高可用性クラスタを設定する手順の概要について説明します。または、デフォルトのオプションのみを使用して基本的な2ノードクラスタを設定するには、インストールとセットアップクイックスタートを参照してください。

  • 3 システム要件と推奨事項
  • 次のセクションでは、SUSE® Linux Enterprise High Availabilityのシステム要件と前提条件について説明します。また、クラスタセットアップの推奨事項についても説明します。

  • 4 クラスタノードへのログイン
  • crmシェル(crmsh)は、ノード間の通信にパスワード不要のSSHアクセスを使用します。crm cluster initを使用してクラスタを設定した場合、スクリプトは、SSH鍵があるかどうかを確認し、ない場合には生成します。YaSTクラスタモジュールを使用してクラスタを設定した場合、SSHキーを自分自身で設定する必要があります。

    デフォルトでは、crmshは特定の操作をrootユーザとして実行します。ただし、パスワード不要のルートSSHアクセスを許可できない場合は、代わりにsudo権限を持つユーザとしてクラスタを設定できます。

  • 5 SUSE Linux Enterprise High Availabilityのインストール
  • クラスタを設定および管理するためのパッケージは、High Availabilityインストールパターンに含まれています。このパターンは、SUSE Linux Enterprise High Availability Extension (SLE HA)のインストール後にのみ使用できます。SLE HAは、SUSE Linux Enterprise Server (SLES)と一緒にインストールすることも、SLESのインストール後にインストールすることもできます。

  • 6 ブートストラップスクリプトの使用
  • SUSE Linux Enterprise High Availabilityには、クラスタのインストールを簡素化するブートストラップスクリプトが含まれています。これらのスクリプトを使用して、最初のノードにクラスタを設定したり、クラスタにノードを追加したり、クラスタからノードを削除したり、既存のクラスタで特定の設定を調整したりすることができます。

  • 7 YaSTクラスタモジュールの使用
  • YaSTクラスタモジュールでは、クラスタを手動で設定するか、既存のクラスタのオプションを変更することができます。

  • 8 AutoYaSTによるノードの展開
  • 初期クラスタをインストールしてセットアップした後で、AutoYaSTを使用して既存のノードのクローンを作成し、クラスタにそのクローンを追加することによりクラスタを拡張できます。

    AutoYaSTでは、インストールおよび設定データを含むプロファイルを使用します。このプロファイルによって、インストールする対象と、インストールしたシステムが最終的に使用準備が整ったシステムになるように設定する方法がAutoYaSTに指示されます。そこでこのプロファイルはさまざまな方法による大量配備に使用できます(たとえば、既存のクラスタノードのクローンなど)。

    さまざまなシナリオでAutoYaSTを使用する方法の詳細な手順については、SUSE Linux Enterprise Server 15 SP7の『AutoYaSTガイド』を参照してください。

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