ClamSAPは、ClamAVマルウェア対策ツールキットをSAP NetWeaverおよびSAP Mobile Platformアプリケーションに統合します。ClamSAPは、ClamAVとSAP NetWeaver Virus Scan Interface (NW-VSI)の間をリンクする共有ライブラリです。SUSE Linux Enterprise Server for SAP applications 15 SP3に付属しているClamSAPのバージョンは、NW-VSIバージョン2.0をサポートしています。
アプリケーションホストに、ClamAVとClamSAPのパッケージをインストールします。そのためには、次のコマンドを使用してください。
tux >sudo zypper install clamav clamsap
デーモンclamdを有効にする前に、マルウェアデータベースを初期化します。
tux >sudo freshclam
サービスclamdを開始します。
tux >sudo systemctl start clamd
次のコマンドを使用してサービスclamdのステータスを確認します。
tux >systemctl status clamd● clamd.service - ClamAV Antivirus Daemon Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/clamd.service; enabled; vendor preset: disabled) Active: active (running) since Tue 2017-04-11 10:33:03 UTC; 24h ago [...]
GUIを使用してSAP NetWeaverインストールにログインします。DDICまたはSAP*ユーザとしてログインしないでください。ウィルススキャナをcross-clientに設定する必要があるためです。
トランザクションを使用してウィルススキャナグループを作成します。
ビューモードから変更モードに切り替えるには、
)ボタンをクリックします。
チェックマークをクリックして、というメッセージを確認します。テーブルが編集可能になりました。
最初の空の行を選択します。テキストボックスで、CLAMSAPVSIを指定します。で、CLAMSAPを指定します。
がオフになっていることを確認します。
フォームを保存するには、(
)ボタンをクリックします。
SAP NetWeaver GUIで、トランザクションをコールします。
ビューモードから変更モードに切り替えるには、
)ボタンをクリックします。
チェックマークをクリックして、というメッセージを確認します。テーブルが編集可能になりました。
をクリックします。
必要に応じて、次のフォームに入力します。
: Adapter (Virus Scan Adapter)
: VSA_HOSTNAME (例: VSA_SAPSERVER)
Scanner Group (スキャナグループ): 10.2項 「SAP NetWeaverでのウィルススキャナグループの作成」で設定したスキャナグループの名前(例: CLAMSAPVSI)
: HOSTNAME_SID_INSTANCE_NUMBER (例: SAPSERVER_P04_00)
: libclamdsap.so
フォームを保存するには、
ボタンをクリックします。
デフォルトで、ClamAVはウィルス定義が/var/lib/clamsapにあることを想定しています。このデフォルトの場所を変更するには、次の手順に従います。
GUIを使用してSAP NetWeaverインストールにログインします。DDICまたはSAP*ユーザとしてログインしないでください。ウィルススキャナをcross-clientに設定する必要があるためです。
CLAMSAPVSIグループを選択します。
左のナビゲーションペインで、をクリックします。
ビューモードから変更モードに切り替えるには、
)ボタンをクリックします。
チェックマークをクリックして、というメッセージを確認します。テーブルが編集可能になりました。
をクリックし、INITDRIVERDIRECTORYを選択します。
別のウィルススキャナの場所へのパスを入力します。
フォームを保存するには、(
)ボタンをクリックします。
ClamSAPを実行するには、トランザクションに移動します。続いて[開始]をクリックします。
その後、ClamSAPとClamAVの詳細を含む概要が表示されます(図10.2「ClamSAPデータの概要」を参照)。
詳細については、プロジェクトホームページhttps://sourceforge.net/projects/clamsap/も参照してください。