このガイドについて #
このガイドは、SUSE® Linux Enterpriseの操作時にプロフェッショナルなネットワーク/システム管理者によって使用されることを目的としています。ここでは、SUSE Linux Enterpriseが、ネットワークで必要とされるサービスが使用可能になるように正しく設定され、最初にインストールしたとおりに適切に機能させることができるようになることを目的にしています。このガイドでは、SUSE Linux Enterpriseとお使いのアプリケーションソフトウェアに互換性があるかどうか、また、ない場合の対処方法、および主要機能がアプリケーションの要件に適合しているかどうかなどの分野については取り上げていません。要件の監査がすべて実施済みであり、かつインストールが要求されていること、またはこのような監査に備えてテストインストールが要求されていることを前提に、詳細を説明していきます。
このガイドでは、次の内容が取り上げられています。
- サポートと共通タスク
SUSE Linux Enterpriseには、システムのさまざまな側面をカスタマイズするための幅広いツールが用意されています。この部分では、これらのツールの一部を紹介しています。利用できるさまざまなデバイス技術、可用性の高い構成、および高度な管理機能など、管理者にとって役立つさまざまな機能を紹介します。
- システム
このパートを参照して、OSの詳細を学習してください。SUSE Linux Enterpriseは多数のハードウェアアーキテクチャをサポートしているので、この特長を利用すると、独自のアプリケーションをSUSE Linux Enterpriseでの実行に適応させることができます。また、Linuxシステムの仕組みを理解し、独自のカスタムスクリプトやアプリケーションに応用するために役立つ、ブートローダや、ブート手順についても説明しています。
- サービス
SUSE Linux Enterpriseは、ネットワークオペレーティングシステムとして設計されています。DNS、DHCP、Web、プロキシ、認証サービスなどの幅広いネットワークサービスを提供します。MS Windowsクライアントおよびサーバなどの異種システム環境にもうまく統合します。
- モバイルコンピュータ
ラップトップおよびモバイルデバイス(PDA、携帯電話など)/SUSE Linux Enterprise間の通信には、特別な配慮が必要です。電力の節約、および変化するネットワーク環境への各種デバイスの統合に留意してください。また、必要な機能を提供する背景技術を知ることも大事です。
- トラブルシューティング
詳細情報が必要な場合や特定のタスクを実行する場合の、ヘルプおよび追加ドキュメントの検索の概要を示します。また、最も頻繁に発生する問題のリストと、それらを修正する方法の説明もあります。
1 利用可能なマニュアル #
製品に関するマニュアルは、https://documentation.suse.com/からご利用いただけます。最新のアップデートもご利用いただけるほか、マニュアルをさまざまな形式でブラウズおよびダウンロードすることができます。
また、製品マニュアルは通常、/usr/share/doc/manual
の下にあるインストール済みシステムから入手できます。
この製品の次のマニュアルを入手できます。
- インストールクイックスタート
システム要件を一覧にし、DVDまたはISOイメージからのSUSE Linux Enterprise Serverのインストールをステップごとに順を追って説明します。
- 導入ガイド
単一または複数のシステムをインストールする方法および展開インフラストラクチャに製品本来の機能を活用する方法を示します。ローカルインストールまたはネットワークインストールサーバの使用から、リモート制御の高度にカスタマイズされた自動リモートインストール技術による大規模展開まで、多様なアプローチから選択できます。
- 管理ガイド
当初のインストールシステムの保守、監視、およびカスタマイズなど、システム管理タスクについて説明します。
- Virtualization Guide
仮想化技術全般について説明し、仮想化統合インタフェースであるlibvirt、および特定のハイパーバイザの詳細情報を紹介します。
- ストレージ管理ガイド
SUSE Linux Enterprise Serverサーバでストレージデバイスを管理する方法を説明します。
- AutoYaST
AutoYaSTは、インストールおよび設定データを含むAutoYaSTプロファイルを使用した、無人大規模展開SUSE Linux Enterprise Serverシステム用のシステムです。マニュアルに従って、自動インストールの基本的な手順(準備、インストール、および設定)を実行できます。
- Security and Hardening Guide
システムセキュリティの基本概念を紹介し、ローカルセキュリティ/ネットワークセキュリティの両方の側面を説明します。AppArmorなど製品に付属するセキュリティソフトウェアや、セキュリティ関連イベントの情報を確実に収集する監査システムの使用方法を説明します。
- Hardening Guide
セキュアなSUSE Linux Enterprise Server、およびそのインストールのセキュリティを保護し強化するために必要なその他のポストインストールプロセスのインストールおよび設定について詳しく説明します。セキュリティ関連の選択や決定を行う管理者をサポートします。
- System Analysis and Tuning Guide
問題の検出、解決、および最適化に関する管理者ガイド。ツールの監視によってシステムを検査および最適化する方法およびリソースを効率的に管理する方法を見つけることができます。よくある問題と解決、および追加のヘルプとドキュメントリソースの概要も含まれています。
- SMT Guide
登録管理ツール(SUSEカスタマーセンターの代理システムで、リポジトリと登録ターゲットが含まれる)の管理者ガイド。ローカルSMTサーバのインストールと設定、リポジトリのミラーリングと管理、クライアントマシンの管理を行う方法、およびSMTを使用するようにクライアントを設定する方法について説明します。
- GNOMEユーザガイド
SUSE Linux Enterprise ServerのGNOMEデスクトップについて紹介します。デスクトップの使用および設定方法と、キータスクの実行方法を説明します。主として、デフォルトのデスクトップとしてGNOMEを効率的に使用したいと考えるエンドユーザ向けです。
2 フィードバック #
次のフィードバックチャネルがあります。
- バグと機能拡張の要求
ご使用の製品に利用できるサービスとサポートのオプションについては、http://www.suse.com/support/を参照してください。
openSUSEのヘルプはコミュニティによって提供されています。詳細については、「https://en.opensuse.org/Portal:Support」を参照してください。
製品コンポーネントのバグを報告するには、https://scc.suse.com/support/requestsにアクセスしてログインし、 をクリックします。
- ユーザからのコメント
本マニュアルおよびこの製品に含まれているその他のマニュアルについて、皆様のご意見やご要望をお寄せください。各ヘッドラインの横にある「バグを報告」リンクを使用し、SUSE Bugzillaを介してフィードバックを提供してください。
- メール
この製品のドキュメントについてのフィードバックは、
doc-team@suse.com
宛のメールでも送信できます。ドキュメントのタイトル、製品のバージョン、およびドキュメントの発行日を明記してください。エラーの報告または機能拡張の提案では、問題について簡潔に説明し、対応するセクション番号とページ(またはURL)をお知らせください。
3 マニュアルの表記規則 #
このマニュアルでは、次の通知と表記規則が使用されています。
/etc/passwd
:ディレクトリ名とファイル名PLACEHOLDER:PLACEHOLDERは、実際の値で置き換えられます
PATH
:環境変数PATHls
、--help
:コマンド、オプション、およびパラメータuser
:ユーザまたはグループpackage name:パッケージの名前
Alt, Alt–F1 :使用するキーまたはキーの組み合わせ、キーはキーボード上と同様、大文字で表示される
AMD/Intel この説明は、AMD64/Intel 64アーキテクチャにのみ当てはまります。矢印は、テキストブロックの先頭と終わりを示します。
IBM Z, POWER この説明は、
Z
およびPOWER
の各IBMアーキテクチャにのみ当てはまります。矢印は、テキストブロックの先頭と終わりを示します。Dancing Penguins (「Penguins」の章、↑他のマニュアル):他のマニュアルの章への参照です。
root
特権で実行する必要のあるコマンド。多くの場合、これらのコマンドの先頭にsudo
コマンドを置いて、特権のないユーザとしてコマンドを実行することもできます。root #
command
tux >
sudo command
特権のないユーザでも実行できるコマンド。
tux >
command
通知
警告: 警告の通知続行する前に知っておくべき、無視できない情報。セキュリティ上の問題、データ損失の可能性、ハードウェアの損傷、または物理的な危険について警告します。
重要: 重要な通知続行する前に知っておくべき重要な情報。
注記: メモの通知追加情報。たとえば、ソフトウェアバージョンの違いに関する情報です。
ヒント: ヒントの通知ガイドラインや実際的なアドバイスなどの役に立つ情報。
4 本マニュアルの作成について #
このマニュアルは、DocBook 5のサブセットであるGeekoDocで作成されています。XMLソースファイルはjing
(https://code.google.com/p/jing-trang/を参照)によって検証され、xsltproc
によって処理され、Norman Walshによるスタイルシートのカスタマイズ版を使用してXSL-FOに変換されました。最終的なPDFは、Apache Software FoundationのFOPを使用して書式設定されています。このマニュアルの作成に使用したオープンソースツールと環境は、DocBook Authoring and Publishing Suite (DAPS)によって提供されたものです。プロジェクトのホームページはhttps://github.com/openSUSE/dapsにあります。
このマニュアルのXMLソースコードについては、https://github.com/SUSE/doc-sleを参照してください。