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SUSE SecurityはKubernetes向けのセキュリティソリューションであり、L7ネットワークセキュリティ、ランタイムセキュリティ、サプライチェーンセキュリティ、およびコンプライアンスチェックを1つの統合パッケージで提供します。

SUSE Securityは、複数のコンテナのプラットフォームとしてデプロイされ、各コンテナがさまざまなポートやインタフェースを介して通信する製品です。内部的には、その基礎となるコンテナセキュリティコンポーネントとしてNeuVectorを使用しています。SUSE Securityプラットフォームを構成するコンテナは次のとおりです。

  • Manager 。Webベースのコンソールを提供するステートレスコンテナです。通常、Managerは1つだけ必要で、どこでも実行できます。Managerにエラーが発生しても、ControllerやEnforcerの動作には影響しません。ただし、特定の通知(イベント)と最近の接続データはManagerによってメモリ内にキャッシュされているため、これらの表示には影響があります。

  • Controller。SUSE Securityの「コントロールプレーン」は必ずHA設定でデプロイされるため、ノードのエラーで設定が失われることはありません。Controllerはどこでも実行できますが、その重要性から、顧客はほとんどの場合、「管理」ノード、マスタノード、またはインフラノードに配置することを選択します。

  • Enforcer。このコンテナはDaemonSetとしてデプロイされるため、保護する各ノードに1つのEnforcerが存在します。通常はすべてのワーカーノードにデプロイされますが、スケジュールを有効にしてマスタノードやインフラノードにデプロイすることもできます。メモ: Enforcerがクラスタノードに存在しない状況で、そのノード上のPodから接続が行われた場合、その接続はSUSE Securityによって「unmanaged」ワークロードとしてラベル付けされます。

  • Scanner。コントローラの指示に従って、ビルトインCVEデータベースを使用して脆弱性スキャンを実行します。複数のScannerをデプロイしてスキャン能力を拡張できます。Scannerはどこでも実行できますが、コントローラが実行されるノードで実行されることがほとんどです。Scannerノードのサイジングに関する考慮事項については、以下を参照してください。ビルドフェーズのスキャンに使用する場合、Scannerを独立して呼び出すこともできます。たとえば、スキャンをトリガし、結果を取得してScannerを停止するパイプライン内で使用する場合などです。Scannerには最新のCVEデータベースが含まれているため、毎日更新する必要があります。

  • Updater。Updaterは、CVEデータベースの更新が必要な場合に、Kubernetes cronジョブを通じてScannerの更新をトリガします。必ず使用環境に合わせて設定してください。

SUSE Securityのオンボーディングの詳細とベストプラクティスのドキュメントについては、こちらをご覧ください。

18.1 SUSE EdgeでのSUSE Securityの用途

SUSE Edgeは、エッジデプロイメントの開始点として簡潔なSUSE Security設定を提供します。

18.2 重要なメモ

  • Scannerコンテナには、スキャンするイメージをメモリに取り込んで解凍するのに十分なメモリが必要です。1GBを超えるイメージをスキャンするには、Scannerのメモリを、予想される最大イメージサイズをわずかに上回るサイズまで増やしてください。

  • 保護モードでは、大量のネットワーク接続が予想されます。保護(インラインファイアウォールでのブロック)モードの場合、Enforcerでは、接続および想定されるペイロードを保持して検査(DLP)するためにCPUとメモリが必要です。メモリを増やし、1つのCPUコアをEnforcer専用にすることで、十分なパケットフィルタリング容量を確保できます。

18.3 Edge Image Builderを使用したインストール

SUSE Edgeは、SUSE Linux Micro OSのゴールデンイメージをカスタマイズするために第11章 「Edge Image Builderを使用しています。EIBでプロビジョニングしたKubernetesクラスタ上にSUSE Securityをエアギャップインストールするには、27.7項 「SUSE Securityのインストール」に従ってください。

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