バックアップと復元
この章では、バックアップが必要なファイルに関する情報、SUSE Managerバックアップを作成するためのmgradm backup
ツール、およびシステム障害が発生した場合のバックアップからの復元に関する情報について説明します。
SUSE Managerはデータベース、およびインストールされたプログラムと設定に依存しているため、インストールのすべてのコンポーネントをバックアップすることが重要です。
SUSE Managerインストールを定期的にバックアップして、データ損失を防止し、迅速に回復できるようにしてください。
使用するバックアップ方法にかかわらず、現在のインストールで使用している容量の3 倍以上の空き容量が必要です。 容量が不足するとバックアップが失敗する可能性があるため、頻繁に確認してください。 |
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1. SUSE Managerのバックアップ
SUSE Managerのインストールをバックアップする最も包括的な方法は、mgradm backup create
コマンドを使用することです。 これにより、バックアップの管理にかかる時間を節約でき、障害発生時に再インストールと再同期をより速く実行できます。 ただし、この方法ではディスク領域がかなり必要になるため、バックアップの実行に時間がかかることがあります。
mgradm backup create
コマンドは、ディレクトリへのバックアップを実行します。 このディレクトリは、ローカルストレージでもマウントされたリモートストレージでも構いません。
mgradm backup create
コマンドは、バックアップの内容をさまざまな方法でカスタマイズできます。 利用可能なすべてのオプションについては、mgradm backup create --help
を参照してください。
1.1. SUSE Managerのフルバックアップ
SUSE Managerのフルバックアップは、次のコンポーネントのバックアップで構成されます。
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SUSE Managerボリューム
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データベースボリューム
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podmanネットワーク設定
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podmanシークレット
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SUSE Manager systemdサービス
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SUSE Managerコンテナイメージ
SUSE Managerサービスは、フルバックアップの作成中に自動的に停止されます。 |
mgradm backup create
を使用したフルバックアップの作成-
コンテナホストで、rootとして、次のコマンドでバックアップを作成します。
mgradm backup create $path
$path
をバックアップ場所へのパスで置き換えます。
1.2. SUSE Managerの部分バックアップ
mgradm backup create
ツールを使用すると部分バックアップを作成できます。 個々のボリュームまたはすべてのボリュームをスキップしたり、データベースのバックアップやイメージをスキップしたりすることができます。
特にデータベースのバックアップがスキップされた場合、SUSE Managerサービスを停止せずにバックアップが作成され、2段階バックアップ手順の1段階として機能します。
部分バックアップでは、バックアップ/復元の一貫性を保証できません。 |
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コンテナホストで、rootとして、次のコマンドでバックアップを作成します。
mgradm backup create --skipdatabase $path
$path
をバックアップ場所へのパスで置き換えます。
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コンテナホストで、rootとして、次のコマンドでバックアップを作成します。
mgradm backup create --skipvolumes $volumes $path
$path
をバックアップ場所へのパスで置き換えます。$volumes
を、バックアップに含めるボリュームの名前、または含めるボリュームのカンマ区切りのリストで置き換えます。all
を使用すると、データベースボリュームを除くすべてのボリュームをスキップします。
1.3. 追加ボリュームのバックアップ
mgradm backup
コマンドは、SUSE Managerボリュームの内部リストを使用します。 インストール中に追加のボリュームが設定された場合、またはバックアップに追加のボリュームを追加する必要がある場合は、--extravolumes $volumes
を使用して指定する必要があります。
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コンテナホストで、rootとして、次のコマンドでバックアップを作成します。
mgradm backup create --extravolumes $volume $path
$path
をバックアップ場所へのパスで置き換えます。$volumes
を、バックアップに含めるボリュームの名前、または含めるボリュームのカンマ区切りのリストで置き換えます。
1.4. データベースの手動バックアップの実行
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バックアップ用に永続的なストレージ容量を割り当てます。
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SUSE Managerコンテナホストのコマンドプロンプトで、rootとして次のコマンドを使用します。
mgradm backup create --skipvolumes all --skipconfig --skipimages $path
2. 既存のバックアップからSUSE Managerを復元する
SUSE Managerを既存のバックアップから復元すると、復元対象のボリューム、イメージ、および設定のバックアップが列挙されます。バックアップの作成シナリオとは異なり、復元操作では内部のボリュームリストを使用せず、バックアップ内に存在するすべてのボリュームまたはイメージが自動的に検出されます。
復元対象の項目のリストが収集された後で、存在と整合性のチェックが実行されます。存在チェックにより、バックアップの復元によって既存のボリューム、イメージ、または設定が誤って上書きされることが防止されます。整合性チェックは、バックアップ項目のチェックサムを計算することで実行されます。
両方のチェックが成功すると、実際のバックアップの復元が実行されます。
SUSE Managerサービスは、バックアップの復元が完了した後で、自動的に開始されません。 |
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コンテナホストで、rootとして、次のコマンドを使用してSUSE Managerサーバを再配備します。
mgradm backup restore $path mgradm start
$path
をバックアップ場所へのパスで置き換えます。
バックアップの検証は時間がかかる操作になる可能性があります。バックアップの整合性が他の手段で確保されている場合、--skipverify
オプションを使用することで検証をスキップできます。
何らかの理由でバックアップに存在するボリュームの復元をスキップする必要がある場合は、--skipvolumes $volumes
オプションを使用できます。
2.1. バックアップ復元後の推奨されるステップ
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SUSE Manager Web UIを使用するか、コンテナ内のコマンドプロンプトで
mgr-sync
ツールを使用して、SUSE Managerリポジトリを再同期します。 製品を再登録するか、登録およびSSL証明書生成セクションをスキップするかを選択できます。 -
コンテナホストで、
/var/lib/containers/storage/volumes/var-spacewalk/_data/packages/
を復元する必要があるかどうかを確認します。/var/lib/containers/storage/volumes/var-spacewalk/_data/packages/
がバックアップになかった場合は、復元する必要があります。ソースリポジトリが使用できる場合は、完全なチャンネル同期を使用して/var/lib/containers/storage/volumes/var-spacewalk/_data/packages/
を復元できます。mgrctl exec -ti -- mgr-sync refresh --refresh-channels
Schedule the re-creation of search indexes next time the rhn-search
service is started. This command produces only debug messages, it does not produce error messages. On the container host, enter:
+
mgrctl exec -ti -- rhn-search cleanindex