クライアント - メジャーバージョンのアップグレード
クライアントには、インストールされているオペレーティングシステムで利用できる最新のサービスパック(SP)があり、最新の更新がすべて適用されている必要があります。 システムが最新でありすべての更新が正しくインストールされていることを開始前に確認してください。
アップグレードは、YaSTおよびAutoYaSTによって制御されます。Zypperは使用しません。
1. マイグレーションの準備
クライアントをSLE 12からSLE 15 に移行する前に、次の作業を行う必要があります。
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インストールメディアの準備
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自動インストールのディストリビューションの作成
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アクティベーションキーの作成
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AutoYaSTプロファイルのアップロード
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SUSE Managerサーバで、SLE 15 SP2インストールメディア用にローカルディレクトリを作成します。
mkdir -p /srv/images/sle15sp2
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インストールソースでISOイメージをダウンロードし、ISOイメージをサーバにマウントします。
mount -o loop DVD1.iso /mnt/
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マウントしたISOからローカルファイルシステムにすべてコピーします。
cp -r /mnt/* /srv/images/sle15sp2
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コピーが完了したら、ISOイメージをアンマウントします。
umount /mnt
このイメージはUnified Installerであり、複数の自動インストールのディストリビューション用に使用できます。
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SUSE ManagerのWeb UIで、
に移動し、ディストリビューションの作成をクリックします。 -
[
自動インストール可能なディストリビューションの作成
]セクションで、次のパラメータを使用します。-
[
ディストリビューションラベル
]セクションに、ディストリビューションの固有の名前を入力します。 半角の英字、数字、ハイフン、ピリオド、および下線のみを使用し、5文字以上にします。 たとえば、sles15sp2-x86_64
です。 -
[
ツリーパス
]フィールドに、インストールソースへの絶対パスを入力します。 たとえば、/srv/images/sle15sp2
です。 -
[
ベースチャンネル
]フィールドで、SLE-Product-SLES15-SP2-Pool for x86_64
を選択します。 -
[
インストーラ生成
]フィールドで、[SUSE Linux Enterprise 15
]を選択します。 -
[
カーネルオプション
]フィールドに、インストールでブート時にカーネルに渡すオプションを入力します。install=
パラメータおよびself_update=0 pt.options=self_update
パラメータはデフォルトで追加されます。 -
インストールしたシステムを初めてブートするときにカーネルに渡すオプションを[
カーネルの後のオプション
]セクションに入力します。
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自動インストール可能なディストリビューションの作成をクリックして保存します。
古いSLE 12 ベースチャンネルから新しいSLE 15チャンネルに切り替えるには、アクティベーションキーが必要です。
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SUSE ManagerサーバのWeb UIで、
に移動し、[キーの作成
]をクリックします。 -
キーの説明を入力します。
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キーを入力するか空白のままにし、自動キーを生成します。
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オプション: 使用量を制限する場合、[
使用量
]テキストフィールドに値を入力します。 -
SLE-Product-SLES15-SP2-Pool for x86_64
ベースチャンネルを選択します。 -
オプション: [
付属エンタイトルメント
]を選択します。 詳細については、https://documentation.suse.com/sles/15-SP4/html/SLES-all/article-modules.htmlを参照してください。 -
[アクティベーションキーの作成]をクリックします。
-
[
子チャンネル
]タブをクリックし、必要なチャンネルを選択します。 -
キーの更新をクリックします。
2. 自動インストールプロファイルの作成
自動インストールプロファイルには、システムをインストールするために必要なインストールデータおよび設定データがすべて含まれています。 インストール完了後に実行するスクリプトを含めることもできます。 手始めに使用できるスクリプトのサンプルは、https://github.com/SUSE/manager-build-profiles/tree/master/AutoYaSTを参照してください。
有効なAutoYaSTアップグレード設定については、
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SUSE ManagerのWeb UIで、
に移動し、自動インストールプロファイルのスクリプトをアップロードします。手始めに使用できるスクリプトのサンプルは、
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[
カーネルオプション
]フィールドにautoupgrade=1
と入力します。Y2DEBUG=1
オプションを含めることもできます。 デバッグ設定は不要ですが、問題が発生したときの調査に役立ちます。Azureクラウドで実行されているクライアントは、[
カーネルオプション
]にtextmode=1 console=ttyS0
を追加する必要があります。 -
自動インストールプロファイルを貼り付けるか、またはファイルアップロードフィールドを使用します。
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作成をクリックして保存します。
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アップロードしたプロファイルで変数を設定する必要がある場合、
に移動し、編集するプロファイルを選択し、[変数
]タブに移動します。次のフォーマットを使用して必要な変数を指定します。
<key>=<value>
3. 移行
自動インストールプロファイルで参照するチャンネルがすべて使用可能で完全に同期していることを開始前に確認してください。
/var/log/rhn/reposync/<channel-label>.log
でミラーリングの進捗状況を監視できます。
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SUSE ManagerサーバのWeb UIで、[
システム
]に移動し、アップグレードするクライアントを選択します。 -
[
プロビジョニング
]タブに移動し、アップロードした自動インストールプロファイルを選択します。 -
自動インストールをスケジュールしてから終了するをクリックします。 システムによって、必要なファイルがダウンロードされ、ブートローダのエントリが変更され、再起動され、アップグレードが開始されます。
クライアントは、SUSE Managerサーバと次に同期するときに、再インストールジョブを受け取ります。 再インストールジョブは、新しいカーネルパッケージおよびinitrdパッケージをフェッチします。 また、新しいカーネルパッケージおよびinitrdパッケージへのポインタを含む新しい/boot/grub/menu.lst
(GRUB Legacy)または/boot/grub2/grub.cfg
(GRUB 2)を書き込みます。
クライアントが次にブートするとき、grubを使用して、新しいカーネルとそのinitrdをブートします。 PXEブートはこのプロセス中に使用されません。
ジョブがフェッチされた約3分後に、クライアントは再起動するためにシャットダウンします。
Saltクライアントでは、移行が完了した後、 |