ハードウェア要件

以下の表は、x86-64およびppc64leアーキテクチャのSUSE Managerサーバおよびプロキシのハードウェアとソフトウェアの要件を説明しています。

IBM Zハードウェアの要件については、IBM Zへのインストールを参照してください。

SUSE Manager for Retailハードウェアの要件については、Retail Requirementsを参照してください。

1. サーバハードウェアの要件

SUSE Managerサーバはパッケージを/var/spacewalk/ディレクトリに保存します。 このディレクトリのディスク容量がなくなるとリポジトリの同期に失敗します。 ミラーリングするクライアントおよびリポジトリに基づいて、/var/spacewalk/ディレクトリが必要とする容量を推測できます。

ファイルシステムおよびパーティション設定の詳細については、ストレージデバイスとパーミッションを参照してください。

Table 1. x86-64アーキテクチャのサーバハードウェア要件
ハードウェア 詳細 推奨

CPU

専用64ビットCPUコア数は4つ以上(x86-64)

RAM

テストまたはベースインストール

16GB以上

運用サーバ

32GB以上

ディスク容量

/ (ルートディレクトリ)

40GB以上

/var/lib/pgsql

50GB以上

/var/spacewalk

必要な最低ストレージ: 100GB (これは、実装されたチェックによって確認されます)

* 各SUSE製品およびPackage Hubでは50GB

各Red Hat製品では360GB

/var/cache

10GB以上。 各SUSE製品にはさらに100MBを追加し、個々のRed Hatまたはその他の製品ではさらに1GBを追加します。 サーバがISS Masterの場合は、容量を2倍にしてください。

スワップ容量

3GB

Table 2. IBM POWER8またはPOWER9アーキテクチャのサーバハードウェア要件
ハードウェア 詳細 推奨

CPU

専用コア数は4つ以上

RAM

テストまたはベースインストール

16GB以上

運用サーバ

32GB以上

ディスク容量

/ (ルートディレクトリ)

100GB以上

/var/lib/pgsql

50GB以上

/var/spacewalk

必要な最低ストレージ: 100GB (これは、実装されたチェックによって確認されます)

* 各SUSE製品およびPackage Hubでは50GB

各Red Hat製品では360GB

/var/cache

10GB以上。 各SUSE製品にはさらに100MBを追加し、個々のRed Hatまたはその他の製品ではさらに1GBを追加します。 サーバがISS Masterの場合は、容量を2倍にしてください。

スワップ容量

3GB

SUSE Managerのパフォーマンスは、ハードウェアリソース、ネットワーク帯域幅、クライアントとサーバ間の遅延などによって異なります。

経験および使用されているさまざまな配備に基づいて、適切な数のプロキシを備えたSUSE Managerサーバの最適なパフォーマンスを得るためには、単一サーバあたり10,000クライアントを超えないようにすることをお勧めします。 クライアント数が10,000を超える場合は、ハブのセットアップに移行し、コンサルティングを利用することを強くお勧めします。 微調整と適切な数のプロキシを使用しても、このような多数のクライアントによって、パフォーマンスの問題が生じる可能性があります。

多数のクライアント管理の詳細については、Using Multiple Servers to Manage Large Scale Deploymentsを参照してください。

2. プロキシのハードウェア要件

Table 3. プロキシのハードウェア要件
ハードウェア 詳細 推奨

CPU

専用64ビットCPUコア数は2つ以上

RAM

テストサーバ

2 GB以上

運用サーバ

8 GB以上

ディスク容量

/ (ルートディレクトリ)

40 GB以上

/srv

100 GB以上

/var/cache (Squid)

100 GB以上

SUSE Managerプロキシは、/var/cache/ディレクトリにパッケージをキャッシュします。 /var/cache/の容量が不足している場合、プロキシは、使用されていない古いパッケージを削除し、新しいパッケージに置き換えます。

この動作の結果は以下のとおりです。

  • プロキシ上の/var/cache/ディレクトリの容量を大きくすると、このディレクトリとSUSE Managerサーバ間のトラフィックが少なくなります。

  • プロキシ上の/var/cache/ディレクトリをSUSE Managerサーバ上の/var/spacewalk/と同じサイズにすることで、最初に同期した後のトラフィック量の増大が防止されます。

  • /var/cache/ディレクトリは、SUSE Managerサーバ上ではプロキシと比べて小さくできます。 サイズの推測のガイドについては、サーバハードウェアの要件 セクションを参照してください。

3. ストレージデバイスとパーミッション

リポジトリとSUSE Managerのデータベースは個別のストレージデバイスに保存することをお勧めします。 こうするとデータの損失が防止されます。 YaST SUSE Managerの設定プロシージャを実行する前にストレージデバイスを設定する必要があります。

SUSE Managerでは、3つの異なるボリュームが必要です。

  • データベースボリューム: /var/lib/pgsql

  • チャンネルボリューム: /var/spacewalk

  • キャッシュ: /var/cache

すべてのボリュームで、ファイルシステムの種類にはXFSを使用することをお勧めします。また、オンプレミスインストールでは、論理ボリューム管理(LVM)を使用してディスクを管理することを検討してください。リポジトリストレージのディスクのサイズは、SUSE Managerで管理するディストリビューションおよびチャンネルの数によって決まります。必要サイズを推測するガイドについては、このセクションの表を参照してください。

SUSE Managerサーバで、次のコマンドを使用して、利用できるすべてのストレージデバイスを検索します。

hwinfo --disk | grep -E "デバイスファイル:"

lsblkコマンドを使用して、各デバイスの名前とサイズを表示します。

suma-storageコマンドにデバイス名を付けて、データベースおよびリポジトリの場所として外部デバイスを設定します。

suma-storage <channel_devicename> [<database_devicename>]

外部ストレージボリュームは、/manager_storageおよび/pgsql_storageにマウントされているXFSパーティションとして設定されます。

チャンネルデータとデータベースの両方に同じストレージデバイスを使用できます。 これはお勧めしません。その理由は、チャンネルリポジトリが大きくなると、ストレージがいっぱいになり、データベースの一貫性が損なわれるリスクが生じるためです。 別々のストレージデバイスを使用すると、パフォーマンスが向上する場合もあります。 1つのストレージデバイスを使用する場合、1つのデバイス名パラメータを指定してsuma-storageを実行します。

プロキシをインストールしている場合、suma-storageコマンドはデバイス名パラメータを1つだけ取り、外部ストレージの場所をSquidキャッシュとして設定します。

SUSE Managerサーバおよびプロキシのディスクパーティションを作成する場合、パーミッションを正しく設定してください。

/var/lib/pgsqlの場合:

  • オーナー: 読み取り、書き込み、実行

  • グループ: 読み取り、実行

  • ユーザ: なし

/var/spacewalkの場合:

  • オーナー: 読み取り、書き込み、実行

  • グループ: 読み取り、書き込み、実行

  • ユーザ: 読み取り、実行

次のコマンドでパーミッションを確認してください。

ls -l /var/lib/pgsql /var/spacewalk

出力は次のようになります。

drwxr-x--- 1 postgres postgres /var/lib/pgsql
drwxrwxr-x 1 wwwrun   www      /var/spacewalk

必要に応じて、次のコマンドでパーミッションを変更します。

chmod 750 /var/lib/pgsql
chmod 775 /var/spacewalk

オーナーでは次のコマンドを使用します。

chown postgres:postgres /var/lib/pgsql
chown wwwrun:www /var/spacewalk