ハードウェア要件
ハードウェアを強化してもすべての問題を解決できるわけではありませんが、大規模な展開では適切なハードウェアを選択することが絶対に必要です。
SUSE Managerサーバの最小要件は次のとおりです。
-
8個以上の最新のx86-64 CPUコア。
-
32 GiB RAM。 数千のクライアントが含まれるインストールの場合は、64 GB以上を使用してください。
-
ローカルに接続されたSSDなどの高速なI/Oストレージデバイス。 PostgreSQLデータディレクトリには、ローカルに接続されたRAID-0 SSDを推奨します。
SUSE Managerサーバが仮想化されている場合は、最適な入出力パフォーマンスが得られるよう、`elevator=none`カーネルコマンドラインオプションを有効にします。現在のステータスはcat /sys/block/<DEVICE>/queue/scheduler
で確認できます。このコマンドを実行すると、利用可能なスケジューラのリストと、現在アクティブなスケジューラ(角括弧内)が表示されます。再起動の前にスケジューラを変更するには、echo none > /sys/block/<DEVICE>/queue/scheduler
を使用します。
SUSE Managerプロキシの最小要件は次のとおりです。
-
利用可能なネットワーク帯域幅に応じて、500~1000のクライアントにつき1つのSUSE Managerプロキシ。
-
2個以上の最新のx86-64 CPUコア。
-
16 GB RAM、およびキャッシュ用として十分なストレージ。
クライアントを運用システムのSUSE Managerサーバに直接接続しないでください。
大規模なインストールでは、SUSE Managerプロキシは主にサーバとクライアント間でコンテンツのローカルキャッシュとして使用されます。プロキシをこのように使用することで、クライアントのダウンロード時間を大幅に短縮し、サーバのエグレス帯域幅の使用を減らすことができます。
プロキシあたりのクライアント数はダウンロード時間に影響します。必ず、ネットワークの構造と利用可能な帯域幅を考慮に入れてください。
標準的な使用法のダウンロード時間を見積もって、各プロキシに接続するクライアントの数を判断することをお勧めします。このためには、すべてのパッチサイクルで必要なパッケージのアップグレードの数を見積もる必要があります。ダウンロード時間を計算するには、次の式を使用できます。
更新のサイズ * クライアントの数 / 理論上のダウンロード速度 / 60
たとえば、400 MBのアップグレードを1 GB/秒の物理リンク速度で3000のクライアントに転送するために必要な合計時間は、次のようになります。
400 MB * 3000 / 119 MB/秒 / 60 = 169 分